後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

私は何故2年前に原発反対へ変更したか?・・・(1)「もんじゅ」の事故の時の情報隠蔽事件

2011年04月17日 | 日記・エッセイ・コラム

2年前までは、私は原発推進に賛成でした。しかしこのブログでも書いたように2年前に原発反対者へと立場を変えたのです。私は2年前に原発反対に立場を変えていました! をご覧下さい。

原発反対へ変わった理由は2つあります。一つは、「もんじゅ」の事故の時の情報隠蔽事件の詳細を知ったからです。もう一つの理由は技術者としての狭い視野を捨て、人々の幸福感を重視する広い考え方をするようになったからです。専門家としての狭い視野を脱却して、広い価値観を持つ事が出来るようになったからです。

2回連載の記事の第一回目は「もんじゅ」の事故の情報隠蔽事件をご紹介いたします。

新しいタイプの原子力発電施設の「もんじゅ」は発電能力28万Kwの我が国最初の高速増殖炉です。1995年8月運転開始し発電を始めましたが、12月に液体ナトリウーム漏洩・爆発事故を起こしました。それ以来15年間運転休止状態で待機中です。この15年間は技術開発が停滞しただけでなく1兆6000万円の無駄な経費が浪費されました。何故このような税金の無駄がおきたのでしょうか?

原因を大雑把に考えると2つになると思います。

1、        1985年建設当初から始まった住民原告団による建設許可無効の国相手の訴訟が紆余曲折をしながら2005年の最高裁判の結審まで続いた。最終的に原告側敗訴になったにもかかわらず現在に至るまで運転再開されていない。その理由は福井県知事を中心にした県議会の慎重な政治的判断のため再開が遅れているためである。

2、        1995年のナトリウーム漏洩・爆発事故のときに管理運営団体の動力炉燃料公社が情報の隠蔽をしたのです。そのため官民の間の不信感が一挙に増大し、結果として裁判がより複雑になり2005年に最高裁の判決が出るまで実に20年間を要することになってしまった。

1985年の住民原告団による提訴から紆余曲折を経て実に20年、2005年に最高裁判所は原告敗訴の判決を下した。

「もんじゅ」の建設は動燃が経済産業省へ建設許可を願い出て、建設費も国家予算から支出されたのである。いわゆる国策事業である。

しかしその損害は1兆6千万円の税金の無駄使いと高速増殖炉の開発が15年遅れたことと2重の損害をもたらしました。

上記2、の情報隠蔽はナトリウーム漏洩・爆発事故の後のプレスセンターでの動燃幹部の記者会見で起きたことです。

そもそもナトリウーム漏洩・爆破事故とは、漏れたナトリウームが床材の激しく反応して爆発し、放射性物質が工場の屋外へ放出される可能性が大きかった事故です。周りの住民の安全に関係しているのです。

記者会見では最初、事故現場を撮影した1分少々のビデオを公開しました。しかし数日後これが意図的に編集されたビデオであることが発覚し、マスコミの要求に従って動燃はしぶしぶ編集前の生ビデオを公開しました。不適切な対応はこれだけでなく、動燃側から事故発生直後の現場のビデオがあることも発表されたのです。

この動燃の情報公開の仕方は、明らかに事故が軽微のもので大騒ぎするようなものではないと主張しようとしたものです。

これで福井県の住民、全国の住民と動燃や原子力発電所との間の信頼が一挙に崩壊してしまいました。役人はもともと秘密主義で自分たちに都合の悪い情報は一切公開しません。こんな状態では全国に散在している原子力発電所の回りの住民の安全は保障されません。ナトリウーム漏洩・爆発事故は全国的な原発不信感を蔓延させたのです。(続く)


白樺と桜と美術館の風景・・・清春白樺美術館の春の日

2011年04月17日 | インポート

昭和元年に植えられた桜木が美術館とアトリエ館を取り囲んでいます。美術館を囲む白樺の幹も白く光っています。そして甲斐駒岳も。

北杜市、七里ケ岩の断崖の上の高台にある美術館は何時行っても良いよころですが、桜の時も華やかで楽しいと思います。

写真をお楽しみ頂ければ嬉しく思います。

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花の園の中の喫茶店・・・陽賜里工房というコーヒー店

2011年04月17日 | 日記・エッセイ・コラム

戦後に学生時代を過ごした方々にとっては喫茶店という言葉は懐かしいと思います。名曲喫茶とか純喫茶とか歌声喫茶とかいう名前で、コーヒーの香りとともに文化的な場所でした。当時、コーヒーは高価な飲みものだったのです。

それから幾星霜、一昨日は不思議な喫茶店へ行ってきました。陽賜里工房という名前で、春と秋の2回しか開店しません。春の花々、秋の花々に囲まれたコーヒー店です。店主は原田聖也さんという男性で、コーヒーの修業を重ね、特別のコーヒー豆焙煎工場のものを仕入れて使っています。食品衛生法を勉強をし、飲食店開業の資格も取りました。

この喫茶店は北杜市の真原桜並木のはずれにある花の園です。庭全体がなだらかな南向きの斜面になっていて満開の桜の木が2本、ピンクのユキヤナギ、水仙、ヒトリシズカ、イカリソウなどに囲まれて店主手造りの店があります。

花園の一番高い所にはロマンチックなデザインの木造の家があり店主が寝泊まりする場所になっています。お客は勝手に花の園を歩きまわり、花々を鑑賞します。そして花疲れしたら洒落た店に入って香り高いコーヒーを頂きます。

コーヒーを飲む場所には女主人が居て、つれずれの話し相手になってくれます。店の主人のお母さんです。上品な日本語を使う方です。花の園の作り方などのよもやま話です。一昨日は私がカトリックの話をしましたら、ご自分の信仰のバプテスト教会の話を静かにして下さいました。亡くなったご主人はその教会の牧師さんで、ご自分も宣教活動をしながら幼稚園の園長さんもしていたそうです。兎に角、折り目正しい一生を過ごした方なのでお話をしていてもスッキリとした印象です。

バプテスト派という宗派は興味ある宗派のようなので、このブログでいずれご紹介したいと思います。

下にこの花の園の中の喫茶店の写真をお送り致します。

それはそれとして、

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人

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