後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

日本では8910トン(U)の使用済み核燃料を穴に埋めなければいけません

2011年05月23日 | 日記・エッセイ・コラム

日本には現在、8910トン(U換算)の使用済み核燃料が溜まっています。穴を掘って、埋める予定です。90億年の補助金をつけて、その穴を掘る場所を募集したのですが流石に名乗り出る市町村がありません。ですから地下500m以上の深い穴を掘る工事も始まっていません。

使用済み核燃料は毎年、溜まる一方です。福島の原発の大事故で気を取られていますが、実は「穴を掘って、埋める仕事」を一刻も早く始めなければいけません。

使用済み核燃料は各地の電力会社の原発敷地内の貯蔵プールに保管されています。その事情を明快に説明している報告書があります。http://www5a.biglobe.ne.jp/~genkoku/kohza-003.htm です。

こういう状況では、我々はもっと現実的に考える必要があると思います。

そこで、以下にフィンランドの計画を見て、皆で考えて行くのが良いと思います。

尚、日本の穴掘りの責任組織は、「原子力発電環境整備機構」と言い、100%国家予算で推進されている国策組織です。皆さまのご意見やコメントを頂ければ幸いです。

・・ フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物の地層処分計画・・・・・・・

実施主体 ‐Posiva 社(電力会社2 社の共同出資会社)

対象廃棄物 ‐使用済燃料(BWR,旧ソ連製加圧水型原子炉(VVER))
(Vieno and Nordman,1999)

処分量 ‐2,600t(ウラン換算)*
処分場サイト ‐オルキルオト(ユーラヨキ自治体)

処分深度 ‐400m~700m (Posiva,1999)
処分場規模
‐地上施設の面積:約0.15km2
‐地下施設の面積:約0.3km2
‐処分坑道の延長距離:約13km

処分システム
‐使用済燃料,キャニスタ,緩衝材,埋め戻し材及び天然の地層からなる多重
バリアシステム

‐キャニスタ:内側が鋳鉄,外側が銅(厚さ5cm)の二重構造
(期待される物理的閉じ込め期間:少なくとも10 万年)

*既設4 基の原子力発電所を40 年運転すると想定した場合の処分量(Posiva,1999)。2002 年5 月に,オルキルオト原子力発電所への5 基目の建設と,計5 基の60 年運転を想定した発生量6,500t

・・・・・・・・・・・・・以下省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


使用済み核燃料は穴を掘って埋めてしまえ!

2011年05月23日 | 日記・エッセイ・コラム

以前、このブログで掲載した原発関連の記事へ対して、「想定害」という方から核燃料の最終処分施設のオンカロについて教えて頂きました。

それ以来、使用済み核燃料の処分方法についていろいろ調べて来ました。

深い海溝に沈めるのが良いと思っていましたがそれは素人の間違いでした。

結論は、使用済み核燃料は穴を掘って埋めてしまうという方法が一番現実的な解決方法として各国でその場所を選定中です。その中で、フィンランドは既に穴の掘削を始め、2012年には使用済み核燃料を埋め始める事になっています。

それに関する報告書の冒頭部分を以下に掲載致します。2つのURLを開いて見ると各国の処分方法の進捗状況が分かります。皆様からのコメントをお待ちしています。

================================

(2)フィンランドにおける地下岩盤特性調査施設(ONKALO)建設の近況
企画小委員会委員 高橋美昭(原子力発電環境整備機構 技術部)

( http://www.jsce.or.jp/committee/rm/News/news8/Onkalo.pdf そして、

http://www.nsc.go.jp/senmon/shidai/hlwshop/hlwshop001/3.PDF もご覧下さい)

1. はじめに
2004 年夏,フィンランドのオルキルオトで,高レベル放射性廃棄物最終処分のための地下岩
盤特性調査施設(ONKALO)の建設が開始された。2005 年9 月9 日時点でアクセス坑道(斜坑;
延長5.5km)の総掘進長は約700m に達した。
今から4 年前の2001 年5 月,フィンランド議会は,原子力発電所で発生する使用済燃料の
最終処分場をユーラヨキ自治州のオルキルオト島に設置することを決定した。これによりフィ
ンランドは高レベル放射性廃棄物の最終処分サイトを世界で最初に決定した国となった。実施
主体であるPosiva(ポシヴァ)社(電力会社2 社の共同出資会社)は,処分計画の次のステー
ジである地下岩盤特性調査施設(ONKALO)の建設を開始し,2012 年の処分場建設許可申請,2020
年頃の操業許可申請に向けて着実に計画を進めている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以下省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


韓国の大統領と中国の首相の大震災被災地訪問に心暖まる。感謝します。

2011年05月23日 | 日記・エッセイ・コラム

韓国の大統領、李明博さんと中国の首相の温家宝さんが一昨日、東北地方のガレキの広がる被災地を訪問しました。ガレキある近所で、犠牲者のお墓へ花を供え、冥福を祈ってくれました。

そして避難所にいる人々と話をし、激励してくれました。

その後で、福島市へ行き、菅直人首相と合流し、3人で福島産のサクランボなどを食べて、放射能の風評被害が無くなるように宣伝してくれたのです。

中国も韓国も大震災直後から救助隊を派遣してくれたり、ガソリンや食料を無償で送ってくれました。

その上、今回の韓国の李明博大統領と中国の温家宝首相の訪問が続いたのです。犠牲者の冥福を祈り、避難民と親しく話し、勇気づけようとする光景がテレビに出ていました。感動的な光景です。久しぶりに心が温かくなります。

今日の新聞には李明博大統領と温家宝首相と菅直人首相が並んだ記者会見の写真が大きく出て居ました。3人とも親しげに笑い顔で、打ち解けている様子です。

昨日、東京の迎賓館で3人が一緒に会い。原発事故や天災の時に情報を共有し、協力しあうという共同宣言を発表しました。日本の復興へも最大の支援をしてくれる事も発表しました。

3人の首脳が並んで、笑っている今日の新聞の写真を見て深い感慨をおぼえます。戦後、中国共産党は朝鮮動乱の後押しをし、韓国へ攻め込んで来たのです。そしてベトナム戦争で中国は韓国や日本と激しく対立し、厳しい冷戦を続けて来たのです。

その後も韓国と中国は靖国神社問題や日本の昔の侵略を激しく攻撃し続けていまた。

私はそのような時代の3国の関係を見て来たのです。そのような時代の中国や韓国を知っています。それだけに今日の3人が仲良く笑っている写真を見ると目頭が熱くなってきます。ああ、良い時代になったなあと感動するのです。そして日本は必ずや復興するという確信が湧いてきます。

福島原発の直後にフランスのサルコジ大統領が来ました。大震災の犠牲者へ哀悼の意を表してくれました。有難かったです。しかしサルコジ大統領の訪日には原発の核燃料を従来通りフランスから買って貰いたいという目的もあったのです。

今回の韓国や中国の首脳は東北地方のガレキの前で犠牲者の冥福を祈ってくれたのです。福島へ行って、微弱とはいえ放射能で汚染された可能性のある果物を食べてくれたのです。誠意がこもっています。

現場を直接見た韓国の李明博大統領と中国の温家宝首相はその光景から必ず考えが変わると思います。日本への同情と親近感が強くなると信じています。感謝の気持ちが日本中に広がっていると確信しています。有難う御座いました。

それはそれとして、

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人