日本には現在、8910トン(U換算)の使用済み核燃料が溜まっています。穴を掘って、埋める予定です。90億年の補助金をつけて、その穴を掘る場所を募集したのですが流石に名乗り出る市町村がありません。ですから地下500m以上の深い穴を掘る工事も始まっていません。
使用済み核燃料は毎年、溜まる一方です。福島の原発の大事故で気を取られていますが、実は「穴を掘って、埋める仕事」を一刻も早く始めなければいけません。
使用済み核燃料は各地の電力会社の原発敷地内の貯蔵プールに保管されています。その事情を明快に説明している報告書があります。http://www5a.biglobe.ne.jp/~genkoku/kohza-003.htm です。
こういう状況では、我々はもっと現実的に考える必要があると思います。
そこで、以下にフィンランドの計画を見て、皆で考えて行くのが良いと思います。
尚、日本の穴掘りの責任組織は、「原子力発電環境整備機構」と言い、100%国家予算で推進されている国策組織です。皆さまのご意見やコメントを頂ければ幸いです。
・・ フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物の地層処分計画・・・・・・・
実施主体 ‐Posiva 社(電力会社2 社の共同出資会社)
対象廃棄物 ‐使用済燃料(BWR,旧ソ連製加圧水型原子炉(VVER))
(Vieno and Nordman,1999)
処分量 ‐2,600t(ウラン換算)*
処分場サイト ‐オルキルオト(ユーラヨキ自治体)
処分深度 ‐400m~700m (Posiva,1999)
処分場規模
‐地上施設の面積:約0.15km2
‐地下施設の面積:約0.3km2
‐処分坑道の延長距離:約13km
処分システム
‐使用済燃料,キャニスタ,緩衝材,埋め戻し材及び天然の地層からなる多重
バリアシステム
‐キャニスタ:内側が鋳鉄,外側が銅(厚さ5cm)の二重構造
(期待される物理的閉じ込め期間:少なくとも10 万年)
*既設4 基の原子力発電所を40 年運転すると想定した場合の処分量(Posiva,1999)。2002 年5 月に,オルキルオト原子力発電所への5 基目の建設と,計5 基の60 年運転を想定した発生量6,500t
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