おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

読書「広島の消えた日・被爆軍医の証言」(肥田舜太郎)影書房

2011-08-06 20:07:48 | つぶやき
 今日は、広島に原爆が落とされてから66年目。被爆地・広島は6日、66回目の原爆忌を迎えました。
 広島市中区の平和記念公園では、平和記念式典が開かれ、各都道府県の遺族代表や菅首相、市民ら約5万人が参列し、犠牲者の冥福を祈り、平和への誓いを新たにしました。
 被爆2世でもある松井一実市長は「平和宣言」で、被爆者の体験や平和への思いを、この世界に生きる一人一人に伝えたいとし、さらに、福島第一原発事故を踏まえ、東日本大震災被災地の復興を願うとともに、エネルギー政策の転換についても国に具体策を講じるよう求めました。
 菅首相は、特に福島第一原発の事故について、「放射性物質の放出を引き起こし、わが国はもとより世界各国に大きな不安を与えた」が、「政府は事故の早期収束と健康被害の防止に向け、全力を挙げて取り組んでいく」と述べました。
 そのうえで、「エネルギー政策の白紙からの見直しを進めており、原子力についてはこれまでの『安全神話』を深く反省し、事故原因の徹底的な検証と安全性確保のための抜本対策を講じるとともに、原発への依存度を引き下げ、『原発に依存しない社会』を目指していく。今回の事故を人類にとっての新たな教訓と受け止め、世界の人々や将来の世代に伝えていくことが、われわれの責務だと考えている」と訴えました。一部のマスコミからは、異例の発言ととらえられているようです。
 フクシマ原発事故で放出された放射能は広島に落とされた原爆の20倍だそうです。しかも、まだまだ大量の放射能が残留しています。
 この書は、1982(昭和57)年に発刊されたものの復刻版。今年の3月31日、この再刊にあたって、著者が戦後の世界を駆けめぐって関わってきた被爆者援護、反核運動などについて述べられています。
 特に、内部被曝の脅威などについて、以前から発言してきたことなど、フクシマ原発の事故を受けていよいよ切実な問題意識を共有することの大事さを感じます。
原爆ドーム。5年前の3月に出かけたときのもの。
 この時は、袋町小学校平和資料館など見て歩きました。爆心地から460㍍の位置にあるこの小学校は、木造校舎はすべて倒壊・全焼し、唯一鉄筋コンクリートだった西校舎のみが外壁のみ原形をとどめました。被爆直後から被災者の救護所として利用された西校舎内の階段などの壁面には被爆者の消息などを知らせる「伝言」が数多く残され、それが保存されています。
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