おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

「八か村落とし親水緑道」を訪ねて

2011-08-17 22:11:32 | 歴史・痕跡
 「八か村落し親水緑道」。「八ヶ村落堀」を整備改修したものです。「八ヶ村落堀」は江戸時代にこの辺りが新田地帯であった頃、葛西用水から分水して、現在の足立区の東北地帯、大谷田、東和から六木を通り、南西の綾瀬川にまで続く長い水路でした。
 名前の由来の「八ヶ村」とは、六木(むつき)、佐野新田(さのしんでん)、大谷田(おおやた)、蒲原(かばら)、北三谷(きたさんや)、普賢寺(ふげんじ)、五兵衛新田(ごへいしんでん)、伊藤谷(いとや)の八つの村を指し、水路がこの地域を経由していたことから、「八ヶ村落堀」と呼ばれていたそうです。田園地帯が住宅地に変わった後も、足立区東部地域の下水・雨水を排水する重要な水路でした。一方で、下水道が完備するまで、この水路が増水し、近隣住民は、たびたび水の被害にあいました。その後、下水道の完備により、本来の流れはなくなりました。この流れは、昭和22年の航空写真でもはっきりと分かります。
 現在は、下水の再利用によって、綾瀬駅北口付近から東に向かい、葛西用水を越えた東側までよく整備された緑道になっています。住宅街の中にありながらも、木々の緑も豊かで、水量も多く、憩いの空間を与えてくれています。残念ながら、場所によっては電力削減策によって、全く流れが途絶えてしまったところもありますが。
 葛西用水から少しばかり西に、炎天下の中でしたが、歩いて見ました。今日の終点は、公園になっていて、そこには、小高い丘と小さな遊水池がありました。北に隣接された保育園からは、子供達の、暑さに負けないような賑やかな声が響いていました。今度は、もう少し、西に向かって歩きたいと思います。
大谷田陸橋付近の葛西用水。曳舟川の上流に当たります。
八か村落とし堀との分岐点付近の葛西用水の流れ。
西に向かう道路に沿って流れていますが、現在は節水中のため、流れはないまま。
交差する道路をわたる手前にある「標識」。
道路を渡ると細い流れが続いています。流れに沿って遊歩道も整備され、歩きやすい道が続きます。
サルスベリ(百日紅)の花。街路樹として、花火のように青空に照り映えるサルスベリよりも、こういうふうに流れにさしかかるように咲く方がマッチしています。
今日の終点の公園の流れ。
親水緑道は、もっと西へ向かっていきます。
コメント
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