おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

「スウィングガールズ」(古きよき映画シリーズその22)

2013-02-01 22:13:59 | 素晴らしき映画
 ちょっと重い作品が多かったので、少しばかり青春物にも首を突っ込んでみます(あながち無縁な世界でもなかったので)。
 「ウォターボーイズ」のヒットに味をしめた、まさに二番煎じ。興行成績は前作よりもはるかによかったらしい。たしかに、おもしろかった! 懐かしいビッグジャズオーケストラの名曲を披露してくれたせいですが(プロの吹き替えじゃなく、まさに等身大の、ちょっと素人ぽかったのが、またいい)・・・。オールドボーイにはちょうどよかったです。



《あらすじ》
 「東北の片田舎の落ちこぼれ女子高校生がビッグバンドを組んで、ジャズを演奏する青春映画」。「山形」弁の世界(ちょっとアヤシイらしいが)。
 東北地方の田舎町。野球部の試合中、応援に来た吹奏楽部全員が食中毒で倒れる。その代わりに急遽集められた友子をはじめとする落ちこぼれ13人と、リコーダーとギターとベースしか出来ない3人という計16人の女子高生とたったひとり難を逃れた吹奏楽部の1年生の男子・拓雄。野球部の応援の為にビッグバンドを結成することに。猛特訓を開始し、演奏の楽しさを知ったが、じきに吹奏楽部員が病から復帰。17人の夏休みは、不完全燃焼のまま。

 しかし、一度知ったスウィング・ジャズの楽しさは忘れられない。
 途中、脱落者は出たり、アルバイト先でもドジをし、松茸狩りでは大イノシシに遭遇するなどのハプニングもありながら(3D風のストップモーションがおもしろい)、何とか中古楽器をゲットする。その修繕もまた大変と、行きつ戻りつ・・・。
 パチンコ店の開店で見事に恥をかいた彼らだったが、隠れジャズマニアの数学の小澤先生の助言?もあって、演奏も徐々に上手になっていく。
 スーパーの安売りセールの場で、ほんの少しのメンバーで行った演奏が見事に決まるのをきっかけに、去っていったメンバーたちも戻ってきて、17名のビッグバンド“Swing Girls (and a Boy)”の本格的な活動。
 そして、“東北学生音楽祭”にも出場。帰りかけた聴衆を振り返らせるほどのみごとな演奏を披露し、満場の喝采を浴びる、いろんなハプニングを克服して。
 あまりにも荒唐無稽な作りと言ったら、身もふたもないですが・・・。


 春夏秋冬(特に雪深い冬の場面)の自然の移り変わりとともに、高校生がみんなで一つの目標に向かって努力・成長しつつ、充実した青春を送る・・・、学園ドラマにはよくあるパターンでもあって、安心して観ていられます(笑いあり)。(一応、少し波立つ程度の展開にはなりますが、落ち着くべくして落ち着く)青春映画作りの王道を行く、こういう映画も、またありかな。

 勝たんがため、高校や中学の運動系部活動の体罰、暴力、しごき・・・、遂には自殺まで起こる。今や、「勝利至上主義」の全日本女子柔道界にまで波及しているご時世(そういえば、準強姦罪で実刑判決があった金メダリスト・指導者もいますが)の中、こんな「夢」みたいなお話もまた一服の清涼剤にはなりますね。

《劇中での演奏曲目》(いずれも、名曲中の名曲)
・A列車で行こう
・故郷の空
・メイク・ハー・マイン
・イン・ザ・ムード
・ムーンライト・セレナーデ
・メキシカン・フライヤー
・シング・シング・シング

 そうそう、イノシシに追いかけられるシーンのバックには、サッチモの「What a Wonderful World」、エンディングでは、ナット・キング・コールの「LーOーVーE」、と小気味よい名曲が流れます。すてきな音楽は、何度聞いてもいいですね。劇場上映当時、若い観客には理解できたかしら。もちろん、この映画の後、女子高生の間でジャズ演奏チームが続出した、とか。
画面は、すべて「予告編」より。

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