Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

裁判員制度は日本に根付くか?

2006年07月08日 21時24分30秒 | Weblog
 裁判員制度は、素人が裁判官になる点でドイツの「参審員」に、事実認定のみを素人裁判官が行う点で英米の「陪審員」に似ており、いわばいいとこどりを狙ったものといえる。問題は、このような制度が日本に根付くかである。
 バーディーは、決してこの制度が良いとは思わないが、悪いとも思わない。どちらかといえば、静観の姿勢である。
 さて、明治期以降の外来の制度は、全く起源からかけはなれた形で日本に根付いたものが多い。たとえば、民法における「善意」。これは、「知らない」ことを意味するが、起源から考えると、全くおかしい。もともとこれは、ローマ法のbona fides(ボナ・フィデース)がフランス法でbonne foi(ボンヌ・フォア)と訳されていたのを、おそらく明治期の法学者が誤訳したのかあるいは誤用したのだと思われる。これは、英語ではin good faithであって、要するに、「信義誠実なる」の意味なのである。とはいっても、現在は、「善意」が「知らない」を意味することは、実務家・法学者の間で争いがない。
 ・・・裁判員制度も、おそらく起源からかけはなれた形で根付くか、さもなくば失敗するかのどちらかだと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セクショナリズム

2006年07月08日 08時52分00秒 | Weblog
 サラリーマン経験のある人は、いかに日本人がセクショナリズム(割拠主義)が好きか知っているはずである。たとえば、中央官庁は、自分のところを「わが社」と呼ぶ。そして、「いま、わが社には、難題が山積している」というが、「日本は難題をかかえている」とはいわない。また、同じ省であっても、隣の課から情報をとるのさえ難しいこともある。
 さて、私見によれば、セクショナリズムの一因は、狭い国土に多数の人間が密集しているため、「陣地」意識が強くなったことにあるのではないかと思っている。
 思えば、第二次大戦の原因の一つも、陸軍の独走をはじめ、セクショナリズムにあったのではないかと思われる。要するに、日本には、今も昔も、アメリカにおける自由と民主主義のような、普遍的な理念がないのかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする