Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

「野火」再読

2007年01月31日 23時43分31秒 | Weblog
 大岡昇平の野火を再読。中学1年以来である。
 なぜ今頃再読したかというと、丸谷才一の「文章読本」でかなり引用されていたからである。特に、レトリックには見本となるところが多いらしい(例:「即興の形而上学」などという撞着語法)。
 再読するに、これはとても中学生向けの小説ではなかったということを痛感する。極限状態における人間の実存(カニバリズムを含む)というテーマが重過ぎて、ガキが読むと上滑りの理解に終わる危険が大きい。そもそも小学館の「児童文学全集」などに収録されるべき代物ではなかったのかもしれぬ。「ビルマの竪琴」などの戦争小説(反戦小説?)と同列に扱われるべきではないのだが・・・。
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二段の推定

2007年01月31日 19時50分11秒 | Weblog
 本人が署名又は押印している私文書は、真正に成立したものと推定される(民訴法228条4項)。さらに、判例上、印影が本人の印章(印鑑)によって押されたものである場合は、本人の意思に基づいて押印されたものと推定される(最判昭39年5月12日民集18巻4号597頁)。したがって、本人の印章と文書の印影が一致すれば、本人の意思に基づいて押印されたものと推定され、さらにその結果文書全体が本人の意思に基づいて作成されたものと推定されることになる。これを二段の推定(にだんのすいてい)という。
 バーディーは、金融機関で契約実務に携わってきた経験から、契約書を巡る事実認定についてはある程度自信があるつもりであった。だが、この自信も、前期修習で揺らいでしまった。裁判官(教官)と正反対の結論に至ってしまうことが結構出てきたのである。
 だが、落胆するのはまだ早い。裁判官ですら、判断に悩むことは多いようである。
 ある裁判官の一言。
「本当に,いくら経験を積んでも,なかなかスパッとは割り切れないですね。」
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