リストラ裁判

「５０歳定年制」「みせしめ配転」を問う
　以前にも書いたように、バーディーの古巣の会社では、
「共働きの夫婦で新婚の若手社員」
を、単身赴任を強いる配転を行ったことがあり、それが私が会社を辞める決意をする理由の１つになった（もちろん、人事畑の人間に対しては、決してこんな異動はさせない）。
　自由を得るためには、組織を離れ、弁護士のような自由業に就くのが一番である。もっとも、組織に属しないがゆえの危険も大きいことは覚悟しなければならない。
　原告の方たちには申し訳ないが、私は、組織に属しつつ、「この組織はひどい。５０代で単身赴任を強制する配転はけしからん。だから慰謝料を払え」という主張には、共感を覚えることができないのである。

類は友を呼ぶ

　職業柄、詐欺師に接することが日常茶飯である。もっとも、金融機関に勤めていたころも、詐欺師に出くわすことは珍しくなかった。
　こうした経験からいえるのは、詐欺師たちは同類の臭いを感じると、さらに大胆な詐欺をたくらむということである。詐欺師どうし、腕を比べあっているかのようである。
　もっとも、詐欺師同士の腕比べは、えてして相互の騙しあいになりやすい。実際、騙取金の分配をめぐる騙しあいや、振り込め詐欺集団の仲間割れ（裏切り）はよくあるようである。
　詐欺師を詐欺にかけることのできる者が、勝者ということなのだろう。