Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

誤解

2016年10月11日 08時12分11秒 | Weblog
戦後経済史は嘘ばかり
 「世界から「奇跡」と称された高度経済成長を成し遂げ、やがてバブルの崩壊から「失われた二十年」といわれるほどのデフレ不況に落ち込んだ日本。なぜわれわれは、かくも成功し、そしてかくも失敗したのか――。この日本経済の歩みの要因分析について、いま、あまりに広く「間違いだらけの常識、思い込み」が流布している。」

 私は、金融機関勤務時代に上司から、バブルの失敗について、「景気は過熱しているのに、自民党が選挙対策で利上げを遅らせたため、あっという間にバブルが膨らんだ」という説明を受けていた。だが、これは誤解であることが判明した。
 冷静に考えると、当時は、円高の影響で企業が軒並み黒字を計上し、資金需要が乏しかったため、銀行が不動産に資金を注ぎ込んだり、証券会社が「損失補填」などのダーティーな手段を使って、「営業特金」や「ファントラ」などという商品を売り捌くために企業や家計から資金を集めていたというのが実態だった。
 つまり、高橋氏が指摘する通り、「資産バブル」ではあったものの、「景気が過熱していた」というわけではなく、その証拠に、消費者物価はそれほど上昇していなかった(0.3~3.1%)。
 振り返って考えると、当時真っ先にやるべきだったのは、異常な円高の是正であり、そのためには金融緩和が効果的だっただろう。他方で、銀行や証券会社のデタラメを規制すればよかったのだ。
 要するに、リーマンショックにアメリカが対処したのと同様の手法(市場の歪みの是正と金融緩和)を採用すればよかったわけである。
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