冤罪を生まない社会に必要なこと 検察と闘った164日間の勾留で見た真実
「私が、勾留期間中で最も苦しかったのは、検察と闘った20日間の取り調べです。毎日、拘置所の壁のカレンダーを穴が開くほど見つめ、1日が終わるごとに残りの日数を数えて耐えていました。しかし、係長は取り調べの20日間が過ぎても、検事が用意した別の罪状で拘留を引き延ばされ、再度20日間の取り調べを受けました。彼はその間、ノートにマス目を作り、1時間ごとに塗りつぶしていたそうです。1日単位で時間の経過を追っていた私の24倍、彼は苦しかったのでしょう。そして、そのつらい状況下で心が折れ、検事が語る虚偽のストーリーを受け入れてしまったのです。」
身体拘束を受けると、「時間」が最大の苦痛になるようだ。
残念ながら、「人質司法」の実態は今でも余り変わっておらず、否認していると、検察官請求証拠の証拠調べが終わるまでまず保釈が認められることはない。
まず一番心の弱い共犯者を自白させ、その自白に「共犯者には虚偽供述の動機がない」などとして信用性を持たせ、他の「共犯者」も自白させる手法は、未だにとられている。
「私が、勾留期間中で最も苦しかったのは、検察と闘った20日間の取り調べです。毎日、拘置所の壁のカレンダーを穴が開くほど見つめ、1日が終わるごとに残りの日数を数えて耐えていました。しかし、係長は取り調べの20日間が過ぎても、検事が用意した別の罪状で拘留を引き延ばされ、再度20日間の取り調べを受けました。彼はその間、ノートにマス目を作り、1時間ごとに塗りつぶしていたそうです。1日単位で時間の経過を追っていた私の24倍、彼は苦しかったのでしょう。そして、そのつらい状況下で心が折れ、検事が語る虚偽のストーリーを受け入れてしまったのです。」
身体拘束を受けると、「時間」が最大の苦痛になるようだ。
残念ながら、「人質司法」の実態は今でも余り変わっておらず、否認していると、検察官請求証拠の証拠調べが終わるまでまず保釈が認められることはない。
まず一番心の弱い共犯者を自白させ、その自白に「共犯者には虚偽供述の動機がない」などとして信用性を持たせ、他の「共犯者」も自白させる手法は、未だにとられている。