J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲
第1番 ト長調 BWV1007
第3番 ハ長調 BWV1009
第2番 ニ短調 BWV1008
第6番 ニ長調 BWV1012
第1番 ト長調 BWV1007
第3番 ハ長調 BWV1009
第2番 ニ短調 BWV1008
第6番 ニ長調 BWV1012
<アンコール曲>
バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調より プレリュード
デュティユー :ザッハーの名による3つのストロフより 第1楽章
ジャン=ギアン・ケラスによる無伴奏で、満席の大盛況。
チェロのコンサートには余り行かない私も、「無伴奏にハズレなし」ということは知っているので、思わずチケットを買ったのである。
この人は初見なのだが、響きが力強い上に、演奏スタイルを見ればすぐに只者でないことが分かる。
全曲暗譜しているのはもちろんのこと、ほぼ手元を見ずに演奏している。
要するに、「体が覚えている」のである。
また、チェリストの中には、頻繁に左右に体を動かす人もいるが、この人はそうではなく、サラバンドやブーレだけ多少左右に揺れるものの、足を踏み込むような動作が入る程度で、「体動モデラート」な印象を受ける。
アンコールは、バッハとアンリ・デュティユーという対照的な組み合わせ。
無伴奏4番のプレリュードを聴くと、これが1番のプレリュードの変形であることがすぐ分かる(「使いまわし」と言ったら怒られるだろう)。
ディティユーは初めて聴くが、不気味な響きの連続で、いかにも現代音楽という感じの曲である。
会場ではCDが売られていて、最後まで迷ったのだが、結局買わないことにした。
先日のアレクサンドル・カントロフの例もあるし、無伴奏は生で聴くのがベストだと思うからである。