明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



私が子供の頃、『慌てる乞食はもらいが少ない』といった。子供でもこれなら意味が判った。というわけで主人公の制作に未だ入らず。『乱歩 夜の夢こそまこと』(絶版)の時は一作につき数ページであり引用文も短く、オムニバスの絵本という感じであった。それぞれ作品ごとに個別に考えて制作したが、今回は短編とはいえ、まるごと一作である。よって全体を考えて制作しなくてはならない。人に非ずの主人公と、準主役というべき姫(こちらも形こそ人だが、人間ではない)との聖と俗の対比が話の展開上重要であろう。

Kさんがファンの、T屋のかみさんの誕生日が近づいている。一昨年○○命と書いたケーキをプレゼントし、その部分を旦那と中学生の娘に食べられた。昨年の丁度今頃、三島由紀夫へのオマージュ展のために、F-104戦闘機を撮影に行った浜松に、暇なKさんも同行。前日に飲んでいて、KのRさんにハグされ有頂天になってしまった。翌朝の出発から一日中酔っ払ったままRさんの話を延々と聞かされ続けた。「結婚はしないよ」。飲み屋で冗談で一回ハグされ、なんでそうなる? 宿泊先の舘山寺温泉では、布団に入ってから、今年はケーキに何と書くか悩んでいるので『結婚してください』がいいよ。と提案した。私としては、旦那と娘にその部分を食われて何が面白いかである。ケーキ屋の店頭で勇気を出して私の案を注文したが、字数が多すぎ断わられた。 そして今年もすでに悩み始めている。字画、文字数の制限はどうなのであろう。食われるには『一緒に逃げて』など面白いが、ケーキ屋の店頭で恥ずかしいなら、Kさんが切々と歌う曲にちなんで『矢切の渡し』。これでは面白くない。娘の○ちゃんが、Kサン馬鹿じゃないの?と笑顔で齧るイメージ。

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