明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



昨日の撮影は梅雨の夕暮れの室内で撮るつもりが、一年でもっとも日が長い日に撮影に出かけてしまった。改めてもっと日の短くなる時期まで待とう、と昨日は殊勝なことを考えていたのだが、やはり我慢できなかった。 こんなグウタラでノンビリしている人間はいないが、こと創作のことになると我慢が出来ない。室内に入る外光をシャットアウト。白熱灯のみが煌々と輝く室内に変えてしまった。近いうちに開け放たれた戸の外には、暗い鎮守の森が現れることであろう。寝不足で時間の感覚がおかしくなりながら朝までに3カット仕上げた。 人形の撮影を始めた頃、三脚を立て撮影し、そのままにして明日も続けて撮ろうとした時のこと。すべて同じ状態のはずなのに、昨日の様に上手くいかない。写真を始めたばかりで訳が判らない。私はこう思った。シチュエーションは同じでも、昨日の私と今日の私はすでに違っている。つまりシャッターチャンスは外側にはなく、自分の中にあるものだ、と。イメージがすでに私の中にあり、チャンスは今である。  台風の日。幼稚園児の私はクレヨンで佃の渡し舟を描いていた。煙突に見覚えのあるマークが描いてあったな。と思うが、母が止めるのも聞かず、台風の中を、マンホールの蓋に描いてある東京都のマークを見に行ったのであった。 つまりこういうところは生まれつきなので、私には責任はない。と2日続けていってしまったりなんかして。

去の雑記
HOME



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )