明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



飯沢耕太郎さんにお付き合い頂いたトークショーは無観客ということになった。長いのでダイジェスト版が作られるかもしれない。なんといっても成否を分けたのは、私が飯沢さんより大分後ろに下がって画面上の大きさのバランスをとったことであろう。 今回、ほとんど自粛している中、個展が決行されたことはつくづく良かった。あの時自粛なんてせず、三島で決行したんだぜ、と後々言いふらしたい。 私は昔からこんなことをしているのは地球上で私だけ、になりたかった。その孤独感だけが私を甘い真綿で包むような幸福感に浸すことができる。人と違うことをしたいなどというへそ曲がりレベルのものではなく、ただ胸に手を当てて、やりたいことをやっていたらただ一人になっていたでないとならない。ただし、そのくらい素晴らしいことを成したなどとは一言もいっていない。何しろバカバカしくて誰もやらない、というのは、私の主要な武器といって良い。大事なのは本心からやりたいことを追求していたら他に誰もいなかった。である。地球上には様々な人間がいる。なかなかそうはいかないものである。サンディエゴ写真美術館の館長デボラ・クラチコさんに作品を見ていただいた時、何か質問はと聞かれて唯一聞きたかったのは私のようなアプローチをする人は他にいますか?であった。ウ~ンとうなって紙片に書いてくれたのがシンディ・シャーマン。?つまりいないということであろう。飯沢さんからもいないと伺った。さらなる私の自負は、石塚式ピクトリアリズムは、陰影を出さない様に撮影して切り抜いて貼り付けるだけであり、簡単にも程がある、というところが、私にしてはカッコ良すぎる。



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