明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



寒山拾得~描かれた風狂の祖師たち~展 図録栃木県立博物館を以前持っていたが引っ越しの際に置いてきてしまった。寒山拾得図はそれこそ玉石混交、星の数ほどあり親しまれてきたモチーフであることが判る。その分下手くそな物も数多い。しかしこの図録には名品が選ばれていた。こういう欲しい物が決まっている時はネットで探すに限る。必要でない物まで買ってしまうことは避けられる。断捨離を済ませた私としては余計な買い物は避けたいところである。ヤフオクで検索すると一冊あったが8000円もしている。この間まで持っていただけにそれは嫌なので検索して1500円でみつける。 当初から、といっても先日からだが、新趣向の寒山拾得を、とは考えないこと。先達の作って来たイメージから、逸脱しないこと。私の危険回避センサーがそう警告を発している。ただいつも作家を作るのと同様に、寒山と拾得、または豊干それぞれの声までが頭に浮かぶくらいには持っていって臨みたい。私の中では、コロコロとした童子じみたものから変化しつつある。童子とは言わなくとも、そんな印象があるのは、あれだけ髪はボサボサで爪は伸び放題の二人なのに、何故だが髭を生やした寒山拾得の記憶がない。そのことも図録で確認してみたい。その辺りが仙人の表現とは一線引かれているような気がするのだが。 


黒蜥蜴



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )