昔の仲間に脅されて、泥棒をすることになり、一軒の豪邸に忍びこんだ元泥棒のはじめ。
しかし、彼は屋敷のなかで、「豪邸の主」「絵本作家」「編集者」と次々に間違えられてしまう。
流れから、はじめは正体がバレないように話を合わせて「役」を演じることになる。
だが、いよいよ限界がやってきて…。
元泥棒の大貫はじめを演じるのは関ジャニ∞の丸山隆平。その恋人には高畑充希。
豪邸の主人で絵本作家の前園俊太郎には市村正親、はじめの泥棒仲間の宮川大輔などが出演している。
東京から初日舞台挨拶の中継がある上映回にて鑑賞。キャストの市村正親や高畑充希が、丸山隆平が初主演であることを祝う言葉を述べるなか、編集者(本物の)役を演じた石橋杏奈は「ひょんなことからこの作品に関われた」と言い、笑いが起こっていた。清水富美加が撮影前に降板。そのことを語ったと思われるが、キャストたちは「救世主」
と持ち上げていた。
脚本・監督は「とと姉ちゃん」の西田征史 。そのため、高畑充希との相性の良さがある。
舞台の作品なようなシチュエーションで、会話と間の取り方が大事な内容。暗転のあと、ユースケ・サンタマリアが空気読まない感じで出てくるとか、かき回すとか役柄とキャラでいけそう雰囲気があった。
ワンシチュエーションで展開されるので、なんとなく三谷幸喜っぽさも感じられた。
市村正親の存在感がピカイチで、物語を引っ張る。
心がなく、空気の読めない役のユースケ・サンタマリアも、ぴったり。こんな役はハマる。ウザウザである。
余談…この日の舞台挨拶は計4回が予定され、最初の回のみに高畑充希が参加。あとに仕事がつかえていた。また、2回目の舞台挨拶では市村正親の子どもたちが鑑賞するということで、あるシーンを見られてしまうことに父親の威厳がなくなることを気にしていた。
また、エンドロールの真ん中でサービスカットがあり。西田監督の『小野寺の弟・小野寺の姉』を観た人はお楽しみ。
ちょっと背中を押されるストーリーだ。