夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

プルートゥ PLUTO

2018年01月12日 09時06分42秒 | Weblog

手塚治虫の鉄腕アトム「地上最大のロボット」を漫画家の浦沢直樹とストーリー共同制作者の長崎尚志がリメイクを切望し、手塚プロダクションの許諾を得て、手塚眞の監修のもと、誕生した『PLUTO』。
多くの命題を提示した原作を、舞台化した。
森山未來のアトムと永作博美が演じるウラン/ヘレナの初演を経て、今回は再演となり、ウラン/ヘレナの二役が土屋太鳳に変更となった。
森山未來と土屋太鳳という踊れる二人となったことから、演出・構成も変更された。

プロジェクションマッピングや、セットの移動の仕方、造り方など、巧妙に絶妙に練られた作品。
すごい迫力!。
そして、とても立体的で躍動感!
いわゆるストレートプレイでありながら、それだけではない奥行きがある。


ロボットと人間が共存し、人間がロボットに助けられることがあるんじゃないのか?そんな世界がきたらどうするの?など、いろいろな課題が複雑に入り込むが、多様性のある展開。
人間のエゴが生み出す悲劇。そして、地球の未来は?


さすがに森山未來が、とてもすごい!ダンスの軽さ、しなやかさ。それを見るだけでも価値あり。それに、舞台初出演の土屋太鳳がくらいつく。この作品が初舞台なのは恵まれた環境ではないか、のびのびやれていると思う。ウランとヘレナの演じ分けに注目

また、ヘレナの夫を演じるゲジヒトの大東駿介。最近テレビで見ないと思っていたら、舞台で実力をつけていたとは。物語を引っ張る大事な役どころを見事にこなし、驚いた。

脇を固めた吉見一豊、吹越満、柄本明といったベテラン俳優たちは、やっぱりそれぞれの個性が生きていた。


原作は未読。一見、とっつきにくい内容のように思えるかもしれないが、表現したいこと、言いたいことは十分に伝わる。そして、ものすごく原作が気になる。

いいものを観た。


(シアターコクーンにて。ヨーロッパ公演を経て、大阪公演もあり)