直木賞作家・佐藤正午のベストセラー小説を映画化。『ホテルビーナス』のタカハタ秀太が監督を務めた。主演は藤原竜也。今回もアツく、
けれどもちょっとヘタレな役を演じている。今回は殴られるぐらいで…済んでいるけれども。クズを演じさせたら日本一??
直木賞作家受賞経験のある津田伸一(藤原竜也)は、ある失敗により書く仕事もなく、富山県のある町でデリヘルの送迎をしている。
あるとき、深夜のカフェで幸地秀吉(風間俊介)と出会い、話をするうちに想像が掻き立てられ、小説を書き始める。
現在、東京のバー「オリバー」では担当編集者の鳥飼なほみ(土屋太鳳)は、津田に執筆中の新作を読まされている。
津田の体験を踏まえたものというその小説におもしろさを感じつつも困惑する。
これは、本当に小説なのか? 以前、津田の小説で痛い目にあわされた鳥飼は慎重な態度を崩さない。
だが、大量の偽札、一家失踪事件、裏社会のドンの存在。そして、その新作がどこまでが現実でどこまでが空想か、
裏付けを進めることにする。
前半に散りばめられた伏線の回収が後半に一気にやってくる。なんとなく流し見していたら、どうつながっていたのか理解
できない場面もあるだろう。
そして、どこまでが現実かは自分で判断するしかなさそうだ。
よくできたミステリー作品ではあるが、ワクワクドキドキするものとは違う。
カフェの店員・沼本に西野七瀬、裏社会のドン・倉田健次郎を豊川悦司。秀吉の妻を佐津川愛美が演じている他に、リリー・
フランキー、若松了、ミッキー・カーチスなどが出演している。