長澤まさみが毒親を演じ話題となっていた作品。長澤まさみはこの作品で日本アカデミー賞主演女優賞を受賞した。
監督は『日日是好日』の大森立嗣。「少年による祖父母殺害事件」に着想を得たヒューマンドラマ。
男たちと行きずりの関係を持ち、その場その場をしのいで生きてきたシングルマザーの三隅秋子(長澤まさみ)。
生活に行き詰まるとお金を無心される妹の楓(土村芳)や両親は、秋子と縁を切ることを告げる。
秋子は長男の周平(奥平大兼)に執着し、周平はまた母の要求にこたえようとしながら生きている。
そして、とうとう事件は起こってしまう。
秋子の内縁の夫を演じるのは阿部サダヲ。ほかに、皆川猿時、仲野太賀、夏帆などが出演している。
こんなことは映画の話だけと思いがちだが、似たようなことはどこでも起きている。
支援しようとしても、そこに居心地の悪さを感じてしまう人、そもそも自分に支援が必要だと思っていない人など、
どうしてもネットワークから漏れてしまうケースができてしまう。
そして、その弱みに棲みつく口先だけの男がやってきて…。
子どもに愛情がないわけではないが、その表現がわからないというのもよくあることだ。
だが、子どもはどんな母でも大好きで、そこは危険だと周りが言っても母親のところに戻ってしまう。
全く関係がない作品なのに、是枝裕和監督の『誰も知らない』を思い出しながら鑑賞してしまった。