テレビドラマシリーズからの映画化。弱者の救済を請け負う秘書たちが活躍する。
レギュラー出演陣の木村文乃、広瀬アリス、菜々緒、シム・ウンギョン、大島優子、室井滋、
江口洋介はそのままである。
脚本は「ドクターX」シリーズの中園ミホ。
七菜(広瀬アリス)が「アルプス雷鳥リゾート」の御曹司・九十九二郎(濱田岳)と結婚するという。
出会い系アプリで知り合ったという出会いは他の先輩秘書たちには不評。結婚式に信州までや
ってきたのは千代(木村文乃)だけ。ところが、結婚式の会場である九十九家のお屋敷には二郎は
現れず行方不明となっていた。
間もなく、二郎が経営する牧場が火事となり、市長が焼死。二郎は姿を消していることからグ
ループの総帥である道三(笑福亭鶴瓶)は火事は二郎の仕業と言い放つ。
信州一帯を牛耳る九十九ファミリーだが、その実態は私腹を肥やすためには手段を選ばない者
たちだった。牧場の跡地に、リゾート開発をする計画が進んでおり、その事業には収監されて
いるはずの元財務大臣・粟田口(岸部一徳)が絡んでいるという…ドラマの最終話参照。
二郎を探し、道三を懲らしめるために信州へやってきた秘書たち。巧みに一家に潜入していく
が…。
事件の依頼人は緒方紘一役の玉木宏。九十九家の顧問弁護士を吉瀬美智子が演じる。
映画化において笑福亭鶴瓶を起用したのは、「顔は笑っているのに目は笑っていない」から
だという。
その昔、当方は笑福亭鶴瓶に握手をしてもらったことがある。ボウリング場に行ったとき、
鶴瓶氏は仕事で来ていた。当時は、まだアフロヘア。大阪では、ラジオ番組を持っていて
既に人気者だったので、学生などに囲まれた。「僕、前にも会ったことがあるんですけど覚
えてますか?」という者には、当時の決まり文句である「覚えてるよ」と言いながら握手を
していったのである。気前は良かったが「やっぱり嘘くさい」ということを言う人はいた。
そんな時を経て、鶴瓶氏が落語に本腰を入れ始めたころから、当方はチケット争奪戦に参加し
ている。人気だ。落語がうまいかそうでないかは別にしても、話術はうまいし、雑談の視点も
とびきりおもしろい。でも、「目は笑ってない」感じはある。あんなに笑ってるし、笑わせて
いるのに不思議。そして、それがこの人が演技者として呼ばれる所以だと思う。
笑福亭鶴瓶と岸部一徳が揃うとドラマ「99.9」を思わせるし、二人とも関西言葉だし、独特の
空気を醸し出す。緩い雰囲気なのに、腹黒感
“2時間ドラマでいいやん“という意見はあるかもしれないが、映画はCMがないので次々展開し
ていく感じがいい。信州の美しい雪景色とともに←撮影は寒かったでしょうね!
そして、ドラマのスペシャル版でも秘書仲間が言っていったが、菜々緒演じる不二子の子ども
は誰の子?いつか、この謎は解明されるのでしょうか??