夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『こんにちは、母さん』

2023年09月18日 21時59分06秒 | Weblog

【「こんにちは、母さん」評論】松竹映画らしさの中で新たな出発の物語を描き、変わりゆく令和の名作が誕生

山田洋次、吉永小百合というお馴染みの監督と主演に、売れっ子俳優・大泉洋が参戦。

吉永小百合は初の祖母役、大泉洋はその息子。永野芽郁が孫娘を演じる。永野芽郁は、

『キネマの神様』に引き続き山田組に登場である。

原作は永井愛。脚本は山田洋次と朝原雄三がつとめている。

 

神崎昭夫(大泉洋)は大手企業の人事部長として日々、神経をすり減らしながら働いて

いる。家では妻との離婚問題、大学生の娘(永野芽郁)からは避けられていて、頭を悩

ませている。娘が母・福江(吉永小百合)の家に身を寄せたこともあり、久しぶりに下

町にある実家を訪れる。

足袋屋を営んできた父が亡くなって、母は一人暮らし。寂しく暮らしていると思ってい

た母が身なりを整え、ご近所さんとボランティアもして、イキイキと生活していること

に驚く昭夫。しかも、娘の話だと、母は恋をしているという!

それはダメだ!という昭夫だが、娘や周りの人たちは恋をするのに年齢は関係ないと言

われる始末。昭夫は実家にも居場所がない。だが、世話焼きの下町の住民や母の新たな

出会いが自分の人生を見直すきっかけとなっていく。

 

懐かしい雰囲気。昭和の香りがそこはかとなく流れる。そして、反戦のメッセージも感

じられる。際立つストーリー展開はないが、地域の絆を表現できる世界観は山田監督な

らでは。大泉洋も存在がいい。明るいキャラクターでスクリーンの雰囲気を変える。日

常には変化がないようでいて、年齢によってポツポツと変わるものだということ。

出演は他に、YOU、枝元萌、宮藤官九郎、田中泯、寺尾聡。そして、墨田区の足袋屋の

設定だけに、相撲取りの明生がやってくる(もう一人の力士と)ので、そこは見逃さな

いほうがいい。

 


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