夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『毎日かあさん』

2011年02月14日 18時16分40秒 | Weblog
 何と言っても、小泉今日子と永瀬正敏が夫婦役を演じるということで制作段階から話題になっていた作品。ここ数年、西原理恵子絡みの原作が次々と映画化されているが、その“本丸”が映像化されたことになる。
 6歳の息子と4歳の娘をもつ漫画家・西原理恵子。締め切りに追われながら、わんぱくな子どもたちに振り回される日々だ。仕事を持つ女性であるという毎日と、子育ての毎日というのが現実である。元戦場カメラマンである夫・鴨志田はアルコール依存症と闘ってはいるが、うまくいかず失敗を繰り返している。そして、離婚の道をたどる。鴨志田は、アルコール依存症の治療のために専門病棟に入院。やがて、アルコール依存症の治療に終わりが見えたころ、ガンに侵されていることが判明する。
 紆余曲折がありながらも、強く明るく生きるサイバラ。元夫に残された命は少ないと知りながら、家族として子どもたちと暮らし、元夫を看取る。『酔いが醒めたら、うちに帰ろう』は、鴨志田穣目線。『毎日かあさん』は、西原理恵子目線と言ったところだろうか。
 この映画の最大の見所はエンドロール。木村充揮の歌とともに映し出される母と子どもたちのモノクロ写真は、永瀬正敏が撮ったもの。本物の家族かのようなその写真は、撮影中は本物の家族であったことをうかがわせる。心地よい母と子どもたちの距離。珠玉の写真を見ながら、物語を振り返ることができるので、途中で席を立たない方がいいだろう。
 また、距離感ということでは、ベタベタした感じがない夫婦を演じるだけに、小泉今日子と永瀬正敏の元夫婦の距離感がぴったり。実際に西原理恵子と鴨志田穣も“元夫婦”だったわけなので、適役だったとも言える。
 監督は『かぞくのひけつ』の小林聖太郎。

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