夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『洋菓子店コアンドル』

2011年02月13日 20時05分42秒 | Weblog
 この映画に登場する人物はみんなそれぞれに問題を抱え、心を閉ざしている部分がある。しかし、どれもが愛すべきキャラクターで、配役も納得できる俳優陣。登場人物をすべて描き切っているストーリーが、見事。鑑賞後は、背中を押されたように、ちょっと元気になっていることだろう。
 なつめは、彼氏を追って鹿児島から東京に出てきた。ところが、彼がいるはずの『洋菓子店コアンドル』にはすでに彼はおらず、“見つける”までを条件に、なつめは『洋菓子店コアンドル』で働くことになる。田舎では父のケーキ屋を手伝っていたなつめだが、コアンドルでは技術的には力不足。作ったケーキを店に出せるだけの実力はない。
 だが、周りの支えと本人のやる気で、なつめは徐々に力を発揮するようになり…。
 監督は、『半分の月がのぼる空』や『白夜行』などで大注目の深川栄洋。この作品は、オリジナル作品。脚本化には深川監督も関わっている。主人公の臼場なつめには、人気実力派女優・蒼井優。深川監督は、この映画で蒼井優に鹿児島弁をしゃべらせるという“課題”を与えている。なぜそうしているのかは、映画の中に答えがあると言える。主人公のなつめと女優・蒼井優の共演とも言うべき作品。“単館系出身”の女優の彼女が、どのようになつめを演じているか、注目。若い子向けの映画?と思うなかれ。秀作であり、感動作である。
 『洋菓子店コアンドル』のオーナーシェフ・依子には、戸田恵子。一線から退き今はスイーツの評論家、かつては“伝説のパティシエ”と言われた十村遼太郎に江口洋介。コアンドルの常連客に加賀まりこ。
 蛇足ながら、オートメーション化されたケーキも悪くない。だけど、手作りならもっといい、ということで。

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