筒井哲也の同名コミックを映画化。主演の藤原竜也と松山ケンイチは「デスノート」シリーズ以来の共演となる。
東海地方の時代に取り残され過疎化に苦しむ孤島・猪狩島では、島の青年・泉圭太(藤原竜也)が生産した黒イチジクが高く評価され
たことで、島には地方創生推進特別支援金5億円の支給がほぼ決まったということで町長(余貴美子)を初め、島の住民は喜んでいた。
しかし、元受刑者の小御坂睦雄(渡辺大知)が保護司に連れられて島にやってきたことから島の平和が一変する。
小御坂を観光客と思うも、その不信な行動により圭太と幼なじみの猟師・田辺純(松山ケンイチ)と着任したばかりの二人の後輩で島で
唯一の警察官・守谷真一郎(神木隆之介)の3人は小御坂を追い詰めていく。しかし、圭太は揉みあいになった末に誤って子御坂を殺し
てしまう。正当防衛ともとれるが、3人は殺人をなかったことにしようと画策する。だが、小御坂はサイコキラーで保護司が行方不明に
なっていることから、島に県警がやってきて大捜索が始まる。すでに、島の住民も巻き込んだ事件となっていている中、一向に見つから
ない小御坂の姿。
刑事の畠中(永瀬正敏)と青木(伊藤歩)に圭太と純もまた、追い詰められていく。
監督は『ヴァイヴレーター』の廣木隆一が努めた。得意のロードムービーな雰囲気は漂う。
過去の島の水難事故が人間関係のベースとなり、事件の深層にある思いが絡みつく。純の部屋でのあるシーンは説明過多な感はある。
圭太の妻を演じるには黒木華。黒木華は〝妻〟という立場を演じるのがうまい女優だと思う。感情表現が豊富だ。
藤原竜也、松山ケンイチ、黒木華…この3人のキャストには最初から目がいく。
〝ノイズ〟とは誰が誰にとっての〝ノイズ〟なのか。ミステリーではあるが、ミステリーとも違う作品である。
出演は他に、鶴田真由、柄本明など。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます