優しいヤクザにある事情があり、合唱部に所属する中学生にカラオケがうまくなる方法
を教えてもらう。それだけの物語と言えばそれまでなのだが、めっちゃおもしろい。テ
ンポも良い。社会的なことは何も考えず鑑賞したい。物語の舞台は“ミナミ銀座”と呼ば
れる辺り(架空)。全キャストが大阪ことばである。
組長主催のカラオケ大会でどうしても最下位になりたくない成田狂児(綾野剛)は、合
唱部のキャプテン岡聡実(齊藤潤)に声をかけ、カラオケボックスに連れていく。
狂児の勝負曲は X JAPANの「紅」。それは狂児の見かけとは違って…。
最初はどう接してしていいかわからない聡実だったが、徐々に交流を深めていく。
そして、これは中学生の合唱部の青春群像劇でもある。その部員たちの成長物語であり、
繋がりの話でもある。また、合唱部の指導を担当している森本ももを演じているのは、
「表参道高校合唱部!」で合唱部員だった芳根京子。時代が回っていると感じる配役で
もある。
原作は和山やまの人気コミック。『スイングガールズ』で音楽と青春群像劇を描いた山
下敦弘監督。ドラマ「MIU404」、「アンナチュラル」などで魅了する野木亜希子の脚
本ということで注目していた作品だった。
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