「どうも」は大変便利な日本語表現だ。ほかに何を言っていいかわからない時は、「ええと、どうも、どうも」と言えば場がつなげる。もちろん感謝の気持ちをあらわす時も使えるし、お葬式で哀悼の意を示す時も、「どうも(このたびは)」と言えばいい。そしてイギリスの口語表現のcheersも、いろんな状況で使える。しかし、「どうも」とは違って、お葬式の時は口にしないほうがいい。最初の例では、「ありがとう」の意味のcheersを紹介する。(注意していただきたいが、cheersはアメリカでそれほど広く使われない。)
○Practical Example
“Here’s your gin and tonic, Col. Blimp.”
“Cheers. Very kind of you, Jeeves.”
「ブリンプ大佐、ジントニックであります」
「ありがという。ジーヴズ君、君はとてもやさしいね」
Col.はcolonelの略であるが、発音は短縮されることなく、すべて発音される。Mr.がmister, Dr.がdoctorとすべて発音されるのと同じだ。
●Extra Point
cheersは、「どうぞ」(Here you are.)の意味でも用いられる。
◎Extra Example
“Here’s your five hundred pounds, Mr. Chancey. Cheers.”
“Thank you, Betty. Now you don’t owe me anything.”
「チャンシーさん、チャンシーさんの500ポンドです。どうぞ」
「ありがとう、べディ。これでぼくへの貸しはなくなったね」
☆Extra Extra Point
cheersは「乾杯」の意味でも使われる。
★Extra Extra Example
“And so, everyone, I propose a toast to Prof. Srelup. Cheers.”
“Cheers! … Where’s the professor? He isn’t here.”
「それでは、みなさん、スリラップ先生に乾杯しましょう。乾杯」
「乾杯! ……先生はどこだ? いないぞ」