GetUpEnglish

日常よく使われる英語表現を毎日紹介します。毎日日本時間の午前9時までに更新します。英文執筆・翻訳・構成・管理:上杉隼人

GetUpEnglishについて

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Jory tried to get in touch with the world and people in his own way.

2022-12-30 08:04:40 | How to Be Human

 ジョリー・フレミング、リリック・ウィニック『「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方』が来月1月25日に発売となる。

 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163916538

 現在、PR動画を鋭意製作中だ。

 それにあわせて、担当編集者の高橋夏樹さんが書いてくださった以下の名コピーを英訳した。

 年末年始のGetUpEnglishは、わたしの英訳を、英語便(https://www.eigobin.com)さんのネイティブチェックとあわせてご紹介する。

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作品紹介

ウォルター・アイザックソン(『スティーブ・ジョブズ』『コード・ブレーカー』著者)激賞!

「美しく、驚くべき若者による、美しく、驚くべき本だ。本書はあなたをインスパイアし、あなた自身と周りの人々の精神をより深く省みさせてくれるだろう」

 

ジョリーは自閉症。

ずっと、みんなとうまくやれなかった。

普通の小学校にも入れなかった。

 

でも彼は自分なりに世界と、人間と向き合った。

そして気づけば高校を卒業し、大学も出て、イギリスのオックスフォード大学院に進み、修士号を取って、研究者になった。

 

本書はそんなジョリー・フレミングが世界と人間をどう見て、どう考えて、どうつきあっているかを語る本だ。

「自閉症でない人が、自閉症について理解できるとは思えない。僕も、自閉症でない人たちのことがわからない。お互い一生懸命説明しても、『わからないよ』って肩をすくめるだけじゃないかな」

そう苦笑するジョリーは、立派な研究者になった今も、自閉症でない「普通」の人=「定型発達者」と同じ思考法をマスターしたわけではない。言葉の使い方は苦手だ。みんなの感情もよくわからない。毎日大変な苦労をしているし、周囲とうまくやっていくために精神エネルギーを使い果たしてしまうこともある。

 

だからジョリーは本書で自閉症の人たちを代弁しようとか、自閉症を克服できるようアドバイスしようとか、自閉症を一言で説明しようとか、そういうことはしていない。

ただ彼は、自閉症でない「普通」の人たちのためにつくられた世界で、自閉症の頭脳をもつ人がどうやって思考し、生きているのかを少しだけ見せてくれる。

われわれが「人間らしい」「普通」と思いこんでいる精神とちょっと違う精神や考え方がどんなものかをのぞかせてくれるのだ。

 

そこには意外な気づきや発見や、もしかしたらちょっとした救いがあるかもしれない。

われわれが行き詰まっているこの世界を軌道修正するための、ちょっとしたヒントもあるかもしれない。

ダイバーシティがあたりまえになった今だから読みたい一冊。

 

日本版のために、著者にオンラインインタビューを行い、本人の近況から、『自閉症の僕が飛びはねる理由』の東田直樹氏へのメッセージや、やまゆり園事件までを語る附章を特別収録。

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 ウォルター・アイザックソン(『スティーブ・ジョブズ』『コード・ブレーカー』著者)激賞!

「美しく、驚くべき若者による、美しく、驚くべき本だ。本書はあなたをインスパイアし、あなた自身と周りの人々の精神をより深く省みさせてくれるだろう」

は、ウォルター・アイザックソンの原文コメントを引用しつつ、次のようにすればよい。

“This is a beautiful and astonishing book from a beautiful and astonishing young man. It will inspire you and make you more aware of the inner life of your own mind and that of those around you. ” —Walter Isaacson, New York Times bestselling author of Steve Jobs and Leonardo da Vinci

 ジョリーは自閉症。

 ずっと、みんなとうまくやれなかった。

 普通の小学校にも入れなかった。

 ここは、以下のように訳したが、

Jory has been diagnosed with autism and never gone along with people around him.

 He was unable to succeed in a traditional elementary school.

 英語便のネイティブに次のように直された。

Jory was diagnosed with autism and has never gone along with people around him.

 コメントがすばらしい。

 The diagnosis "was" in the past and since then (from then to now), he "has never gone along" with other people.

 diagnose(診断する)を使うので1文目の時制は過去にするのがよいが、次の文は「それ以来、(やはり今も)人とうまく付き合えないのだから、現在完了を使って継続を示すのがよい」ということだ。

 普通の小学校にも入れなかった。

は次のように訳し、

 He was unable to succeed in a traditional elementary school.

 Excellent lines here.

とのコメントをもらった(うれしい!)。

 以下のパラグラフは、どうすればいいか?

 でも彼は自分なりに世界と、人間と向き合った。

 そして気づけば高校を卒業し、大学も出て、イギリスのオックスフォード大学院に進み、修士号を取って、研究者になった。

情報を付け足し、次のように訳した。

However, Jory tried to get in touch with the world and people in his own way.

 Although it was practically unthinkable, he was able to graduate from high school and complete four years of college.  After that, he was awarded a Rhodes Scholarship to study for a master’s degree at England’s prestigious Oxford University and got an MPhil from the established institute.  Then he became a researcher at his alma mater, University of South Carolina.

 英語便のコメントは、

 Great paragraph.

だ。うれしい!

 明日も『「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方』のコピーの英訳について、お話ししたい。

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