日本語でよく言う表現を英語にするとどうなるか。2回目の今日は、「もったない」に相当する英語表現を紹介する。
○Practical Example
"We ordered much too much sushi from Chiyoda."
"Yeah, we'll never finish it. What a shame!"
「千代田寿司でたくさん注文してしまった」
「ああ、食べきれないよ。もったいないなあ」
●Extra Point
"What a shame!"は「何と残念な!、何と不運[気の毒]な!」の意味でも用いられる。
◎Extra Example
"Oh Scott, you studied so hard to get to Princeton and failed. What a shame!"
"Never mind, Zelda. All I want to do in life is write novels."
「ああ、スコット、あなたはプリンストンに入るためにあんなに一生懸命勉強したのに入れてもらえないなんて。ほんとうに残念だわ」
「ゼルダ、いいんだ。ぼくがほんとうにしたいのは、小説を書くことなんだ」
これから3日間は、よく使われる日本語表現を英語にした言い方を紹介します。 まず1日目の今日は、「お安いご用」を英語で言うとどうなるか。
○Practical Example
"It was really kind of you to help me with the gardening, Mrs. MacArthur."
"It's the least I can do, Ms. Hirota. It's wonderful to have a neighbor like you."
「マッカーサーさん、ご親切に庭仕事を手伝っていただき、ありがとうございます」
「広田さん、お安いご用ですわ。広田さんのような方が隣にいてくださってありがたいことです」
●Extra Point
「お安いご用」は、"It's nothing at all."とも言える。この表現は「どういたしまして」「とんでもない」に近いかもしれない。
◎Extra Example
"Thank you so much for helping me with the gardening, Mrs. MacArthur."
"It's nothing at all, Ms. Hirota. I'm happy to be able to help you."
「マッカーサーさん、庭仕事を手伝っていただき、ほんとうにありがとうございます」
「とんでもありせんわ、広田さん。お手伝いできて、こちらこそうれしいです」
「(それは)時間がかかること」と言いたい時は、time consumingと表現すればいい。
○Practical Example
“Learning Italian is so time consuming.”
“You’re right. But it’s worth it.”
「イタリア語の勉強は時間がかかるよ」
「そうだね。でも、やる価値はあるよ」
●Extra Point
to take up a lot of timeも同じ意味を表現できる。
◎Extra Example
“Learning Italian takes up a lot of time, doesn’t it.”
“It may be time consuming, but you’ll be really happy when you get to Florence, Gen.”
「イタリア語を勉強するのは、とっても時間がかかるね」
「それは時間がかかるでしょう。でも、ゲン、フィレンツェに行ったら、勉強しておいてよかった、ときっと思うわ」
extrovertな人は、「明るく活動的な人」であり、「外向的な」人である。
○Practical Example
“Atsuko is such an extrovert. She’s always so bubbly.”
“I wish I were like her. I’m so shy all the time.”
「敦子さんは外向的な人ね。いつも生き生きしているわ」
「わたしもあの人のようになりたい。わたしはいつも引っ込み思案だから」
bubblyは文字通り「泡の多い、泡立つ」(full of bubbles)の意味で、extrovertの人を指さすのにピッタリな表現。
●Extra Point
extrovertの反意語は、introvert(内向的な、内向性の強い)。
◎Extra Example
“You’re an introvert, Minami. There’s nothing wrong with being an introvert.”
“Maybe. But I’d like to be like Atsuko. She’s always so bubbly.”
「美南さん、あなたは内向的ね。内向的でも別に悪いことじゃないわ」
「そうね。でも、わたしも敦子さんのようになりたい。あの人はいつも生き生きしている」
何かがすでに「時代遅れの、旧式の」ものになっていて、価値がなくなっている、という時は、この表現を使う。物に対してだけでなく、習慣やことばに対しても用いる。
○Practical Example
“Wow, look at that ganguro girl! Groovy.”
“Groovy? That look is totally dated, Lou.”
「わあ、あのガングロの女の子を見なよ。イカしているぜ」
「イカしてる? あれは完全に時代遅れだよ、ルー」
●Extra Point
out of dateも同じ意味で用いられる。
◎Extra Example
“That ganguro girl is so out of date.”
“Yeah, you don’t see many of them anymore, I guess.”
「ガングロ女子はもう時代遅れよ」
「そうね、もうあんまり見ないわね」
to pop inは、「ひょいと入る、ちょっと訪問する、立ち寄る」(to drop in, to stop in at)という意味で大変よく使われる。
○Practical Example
“Hey, Lorrie, why don’t you pop in at my place for a drink this week?”
“Great, Sam. Love to.”
「ねえ、ローリー、今週ぼくの家に飲みに来ない?」
「サム、いいわね。行きたいわ」
Love toは、“I’d love to.”を縮めた言い方。
●Extra Point
to pop overという言い方でも同じ意味を示す。
◎Extra Example
“Hey, Lorrie, want to come to my place for a drink?”
“Great, Sam. I’ll pop over tomorrow at around six. Okay?”
「ねえ、ローリー、ぼくの家に飲みに来ない? 」
「いいわね、サム。明日の6時頃行くわ。いいかしら?」
roughという語にはいろんな意味がある。今日はそのなかでもいちばんよく使われる二つの意味を紹介する。まずは、最もよく知られている「粗い、ざらざらした」という意味の用例を。
○Practical Example
"My girlfriend won't let me kiss her until I've shaved."
"Well, sure, Abraham. Your face is all rough and it'll scratch her."
「彼女はぼくがヒゲをそるまでキスしてくれないんだ」
「アブラハム、そりゃそうだよ。君の肌はヒゲをそらないとざらざらだから、そんな顔にキスをすれば彼女の皮膚が傷ついてしまうよ」
●Extra Point
もう一つ、roughは「楽でない、大変」「つらい、耐えられない」という意味でもよく使われる。
◎Extra Example
"My girlfriend just left me for a guy named Ulysses."
"Gee, that's rough, Abraham. But at least you can grow your beard back now."
「彼女はぼくは捨てて、ユリシーズという男のところに行ってしまった」
「わあ、アブラハム、それはつらいね。でも、君はまたヒゲをのばすことができるからいいんじゃないの?」
ここではtoughをroughの代わりに用いることができる。"Gee, that's tough, Abe, really tough."(わあ、エイブ、それはつらいね。大変ね)というような言い方ができる。
「何かが心にある」(you have something on your mind)というのは、「それを考えている」ということ。
○Practical Example
"Are you planning a trip to Taiwan, Yasu?"
"I've got it on my mind, but I haven't decided yet."
「ヤス、台湾旅行のことは考えているのか?」
「考えているよ。しかし、まだ行くかどうか決めてない」
●Extra Point
「いろんなことで頭がいっぱい」と言いたい時は、"I have a lot on my mind."と言えばいい。
◎Extra Example
"Yasu, when are you leaving for Taiwan?"
"I've got a lot on my mind right now. I don't have time to think about any trips."
「ヤス、台湾へはいつ行くんだ」
「今はいろんなことで頭がいっぱいなんだ。どこかに旅行するなんて、とても考えられないよ」
2006/09/01のGetUpEnglishではto have a go at someone, そして2006/11/10のGetUpEnglishではto give it a goという表現を紹介しました。今日はもう一つgoを使った表現を紹介します。
to have a goは、「試みる」。状況によっては、「試しに(ひとつ)・・・・・・をやってみる」という感じ。
○Practical Example
"Can I try playing mahjong too, Ms. Nodate?"
"Sure, Janet. Have a go. You might like it."
「野館さん、わたしもマージャンをやってみたいのですが」
「いいわよ、ジャネット。やってみなさいよ。好きになるかもしれないわ」
●Extra Point
2006/11/10のGetUpEnglishで取り上げたto give it a goも似たような意味で使われる。
◎Extra Example
"Can I try playing mahjong too, Ms. Nodate?"
"Sure, Janet. Give it a go. You might like it."
「野館さん、わたしもマージャンをやってみたいのですが」
「いいわよ、ジャネット。一つやってごらんなさい。好きになるかもしれないわ」
これは誰かが「現実を直視する」時に使う表現。場合によっては、「あきらめる」「事実を認める」という意味に近い。
○Practical Example
"Face it, Owen, you can't run as fast as you used to."
"I guess so. But I'm only 72, Karl!"
「オーウェン、もういい加減認めな。君は昔ほど速く走れないよ」
「わかっているよ。でも、カール、ぼくはまだ72歳だ!」
●Extra Point
to face the fact(s)も同じような状況で使われる。
◎Extra Example
"Face the facts, Owen. A man of 72 shouldn't run the marathon."
"I guess so. Maybe I should take up tennis instead."
「オーウェン、現実を考えろよ。72歳の男がマラソンに出られるわけないじゃないか」
「わかっているよ。じゃあ、今度はテニスを始めようかな」
このto take upは、「・・・・・・を始める」
to stand forは状況に応じていくつか違った意味で使われるが、今日はそのうちのよく使われる二つの使い方を紹介する。
まずは、「…を忍ぶ、我慢する」「黙認する」
○Practical Example
"Oh, Alice, Pablo said your beef stew was horrible."
"Oh, Gertrude, I won't stand for it. I'll never invite that second-rate artist to dinner again!"
「おお、アリス、パブロが君が作ったビーフシチューは食べられたものじゃないと言ってたよ」
「あら、ガートルード、それは聞き捨てならないわ。あんな二流の画家は二度とディナーに招待しないわ!」
●Extra Point
もう一つは「……を表す、表象する(represent)」「……を意味する(mean)」の意味でも用いられる。
◎Extra Example
"Mr. Frick, do you know what the symbol $ stands for?"
"Yes, Mr. Carnegie. It stands for dollars, money."
「フリック先生、$は何のしるしかご存知ですか?」
「ええ、知ってますよ、カーネーギ先生。ドルのマークです。お金ですよ」
at best(「最善の状態で[は]、一番よいところで」「よく言えば」「いくらよく見ても、せいぜい」)とat worst(「最悪の場合は[でも]」「悪く言えば」)は、実は似たような状況で用いられる。 まず、at bestの用例を見よう。
○Practical Example
"The x-rays weren't very good, were they."
"No. At best, it's a bad lung infection. I should've given up smoking years ago."
「レントゲン検査の結果はあんまりよくなかったでしょう?」
「ああ、よくなかった。どう見ても肺がやられているな。タバコはだいぶ前にやめておけばよかったよ」
●Extra Point
次に、at worstの用例を。
◎Extra Example
"The x-rays weren't very good, were they."
"No. At worst, it's cancer. I should've given up smoking years ago."
「レントゲンの検査の結果は、あまりよくなかったでしょう?」
「ああ、よくなかった。最悪の場合、ガンかもしれない。タバコはたいぶ前にやめるべきだった」
to be in storeで、「(未来・運命などが)(人に)ふりかかろうとして、待ち構えて」という意味。
○Practical Example
"Dave has a big surprise in store when he gets home tonight."
"Yeah, I know. His wife bought him a new motorcycle."
「デイヴのやつ、今晩家に帰ったら、びっくりするぜ」
「ああ、そうだな。奥さんが新しいオートバイを買ってくれたんだからな」
●Extra Point
将来は何が起こるかわからない。いいことも、悪いことも、どうでもいいことも起こりうる。
◎Extra Example
"I wonder what kind of a future young Japanese people have in store."
"I think wonderful things are in store for them, but you never know."
「日本の若者たちの将来はどうなるだろうか?」
「彼らの将来はバラ色じゃないか。よくわからないが」