◆伊勢湾機雷戦訓練・外洋練習航海の話題と共に
防衛省によれば去る8日より日米対潜特別訓練が開始されたとのことです。
海上自衛隊は現在、創設以来最大の隣国からの軍事圧力と緊張関係の下、任務に当たっていますが、その時に備えそれを回避するべく、本年の訓練が本格化してきました。昨日から日米対潜特別訓練が開始、昨日までに伊勢湾機雷戦訓練が終了しました。
日米対潜特別訓練は実弾などを伴わず主として探知能力と行動能力に重点を置き、潜水艦の戦術行動と水上戦闘艦による潜水艦警戒と掃討能力の強化を目指すもので、昨日2月8日より開始され、16日まで、太平洋上の東海沖から四国沖までを訓練海域として実施されています。
訓練統裁官は、海上自衛隊側統裁官に潜水艦隊司令官の鍛冶雅和海将が就き、米海軍側の統裁官には第七潜水艦群司令スチュアートB マンチ海軍少将が就いています。 訓練参加部隊は海上自衛隊より護衛艦8隻、潜水艦5隻、航空機数機、米海軍からは原子力潜水艦1隻が参加しています。
日米対潜特別訓練は海上自衛隊の創設間もない1957年より年に数回実施されており、今回で124回目を迎えています。対潜戦闘の重要性は特に南西諸島海域において日米ともに高まっており、我が国としては現在世界最高水準とされる対潜能力の維持強化を、米海軍としては通常動力潜水艦への対処と対水上戦闘艦能力の強化を期することで意義は大きいでしょう。
一月が終わり二月に入ったばかりではありますが、海上自衛隊の訓練は順調に展開されています、2月1日から昨日8日土曜日まで、海上自衛隊は伊勢湾機雷戦訓練を実施、重要港湾と湾内に機雷が敷設されたなどの想定を元に大規模な機雷掃討訓練を実施してきました。
伊勢湾機雷戦訓練は掃海隊群司令岡浩海将補を統裁官として、掃海母艦2隻、掃海艦3隻、掃海艇16隻、掃海官制艇2隻、実に23隻という大規模な部隊を展開させています。潜水艦脅威と共に機雷による脅威も我が国周辺においては多面化しており、異なる訓練ではありますが伊勢湾と東海四国沖、考えさせる位置関係ではあるようにも。
このほか、金曜日には海上自衛隊第47期一般幹部候補生部内課程修了者を対象とした外洋練習航海部隊が江田島基地を出港、カンボジアのシハヌークビルとシンガポールのチャンギへ向かいました。部隊は修了者107名が乗艦し、3月14日に帰国予定とのこと。
外洋練習航海部隊は練習艦隊の毎年三月に行われます近海練習航海とは別のもので、第15護衛隊司令八木浩二1佐を指揮官とし、ミサイル護衛艦しまかぜ、護衛艦やまゆき、練習艦しまゆき、を以て編成され、太平洋を南シナ海へ南下中です。
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)