北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【防衛情報】F-15EXイーグル2戦闘爆撃機とスロバキアF-16block70,インドネシアラファール戦闘機

2024-02-12 20:21:40 | 先端軍事テクノロジー
■防衛フォーラム
 今回は第五世代戦闘機を除く戦闘機関連の最新情報を纏めました。

 アメリカ空軍に新たにF-15EXイーグル2戦闘爆撃機2機が納入されました。EX-3,EX-4として納入された2機の機体はエグリン空軍基地へ配備され、第96飛行開発実験航空団と第53航空団へ配備されました。イーグル2の名の通り、またF-15EXが示す通り、この機体はF-15Eストライクイーグル戦闘爆撃機の後継機にあたる戦闘機です。

 イーグル2ですが、しかしEX-4の名称が示すように未だ4機しかアメリカ空軍に納入されておらず、特にF-15EからF-15EXへの改良型として開発リスクが比較的低いものと考えられていましたが、その能力構築については当初予定よりも停滞しており、更に製造費用の高騰などからアメリカ空軍はF-15EX計画について議会からの追及を受けている。

 第96飛行開発実験航空団によれば、プラットフォームを再興の水準とできるようテストを進めており、今までに提示された課題はすべて克服している、ともしています。一方でF-15EXは既に製造費用でF-35戦闘機を上回っていており、開発当時のF-22戦闘機不足やF-35戦闘機の開発遅延とは背景が大きく転換していることから今後が注視されます。■

 インドネシア空軍が導入するラファール戦闘機24機の調達契約が完了しました、これは1月8日、フランスのダッソー社とインドネシア政府との間で6機の調達と続く三度に分けての18機調達、四度に分けて実施された調達契約の第四次契約が成立となり、これによりインドネシア空軍は順次ラファール戦闘機24機を受領してゆくこととなります。

 ダッソー社は今回のインドネシア空軍によるラファール戦闘機取得はインドネシアが東南アジア地域における地域大国として機能するうえで必要な防空能力を示す事ができる、としていますが、インドネシアは2022年9月に最初のラファール戦闘機6機の取得を決定して以来、実際に契約は履行されるのかについて大きな関心を集めていました。

 ラファール戦闘機は当初2022年2月に42機の取得契約を結んでいますが、インドネシアが過去に幾度も調達契約を結ぶものの実際に契約せず、これが競合機に対する有利な条件を示すためのブラフであることが多々あった為です。このため、ダッソー社は四度に分け契約を結び、先ず24機分の支払いを受けてから最初の6機を引き渡すこととしました。■

 スロバキア空軍はF-16block70戦闘機の受領を開始しました。スロバキア空軍は14機のF-16戦闘機を導入予定であり、1月10日にロッキードマーティン社が発表したところによれば、スロバキア空軍は受領したF-16戦闘機の慣熟訓練を行ったのちに2024年半ばにもスロバキアへ回航、老朽化したソ連製MiG-29戦闘機を置き換える事となります。

 MiG-29戦闘機後継機の模索をスロバキア国防省が本格化したのは2018年、この時点ではスウェーデン製JAS-39戦闘機とF-16戦闘機が競合しており、スウェーデン政府はリース契約を提唱していました。戦闘機リースの提案そのものは2015年に受けていたものの2016年にリース契約の価格検討の上で撤回された過去があり、今回はその焼き直し。

 F-16戦闘機はこの結果、14機18億6000万ドルの契約が妥当とされ、調達が決定します。一方、F-35戦闘機フルレート生産を進めるロッキードマーティン社には、F-16戦闘機の受注は残り135機、生産ライン閉鎖が近づいていますが、最近になりブルガリア政府がF-16戦闘機8機の追加契約を模索中で、生産ラインはもう少し伸びるのかもしれない。■

 ポーランド空軍は新たにFA-50軽戦闘機12機を受領しました。韓国のKAI韓国航空宇宙産業が開発したFA-50戦闘機はポーランド空軍が現在運用するF-16戦闘機の能力を補完し、且つ今後ポーランドが取得するF-35戦闘機までの戦力維持を行う上で重要な戦闘機としていて、またウクライナへ供与したMiG-29戦闘機の一部任務を代替します。

 FA-50軽戦闘機について、今回納入されたものはFA-50block10と呼ばれる新区分のもので、ポーランド政府はロシアウクライナ戦争開戦後の2022年9月に12機を関連機材と合わせ7億0500万ドルにて取得契約を結びました。ただ、FA-50block10について、ポーランド空軍では軽戦闘機ではなく高等練習機としての運用を想定しているとのことでした。

 FA-50block10と共にポーランド政府は2023年9月により新しいFA-50block20戦闘機を36機調達する方針で、これはFA-50PLといい、FA-50block10には付与されていないAMRAAM空対空ミサイル運用能力や新型のAESA方式レーダーファントムストライクを備えているといい、この契約は23億ドル規模、2025年から2028年に受領予定です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-岐阜県大垣市,水都は城郭の鮨屋で頂く鰻祭りの絶品と熱燗の妙

2024-02-12 14:11:32 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 水都、天下分け目の戦いとして知られる関ヶ原の戦いの要諦となった大垣城その遺構を中心として広がる岐阜県大垣市はこうよばれます。

 土用の丑の日には鰻を、といわれるのは気力減退著しい真夏の地獄のような暑さを乗り越えるためということなのですが、それは風邪のような花粉症のような体が疲れすぎた際にも栄養補給という点で理想的なものなのでしょう、人間の護衛艦も、補給が大事なのだ。

 うなぎ。鮨か鰻かという日本の御馳走の選択肢があるのですけれども、日本の場合は寿司屋で鰻が頂ける。そんなわけで今回は岐阜県大垣市の、内陸部という事ですが寿司屋が人気で消費量も多く、川魚料理でも有名な岐阜県のお城型御寿司屋さんで鰻を堪能しました。

 清酒を熱燗で。そう、これまでの話題で示しました通り冷や酒がすきなのですけれども、鰻という、いつまで頂けるかが体験として貴重なひと品を嗜むには、ぐいぐいと呑んで酔いを連れてくる冷や酒よりも、熱燗を御猪口でちびちびと肴の同伴とするほうが、いいか。

 握りの鰻鮨、いっけんして穴子のような装いですが列記とした鰻握りは、鰻の寿司屋での定番の嗜み方、というところでしょうか。焙り炙られ熱々の時機を逃さず、二貫の鰻を酢飯の酸味とともに頬張ると、強すぎない脂身の旨みがちょうど酢飯と口中で解け、旨い。

 肝の焼き霜、考えてみると一尾の鰻さんから頂ける肝の総量は限られているのでぜいたくな一品で、肝は鳥肝のような一瞬の食感の奥に、いや川魚だという繊維の歯応えの崩れ具合の奥に滋味と強すぎるタレの旨みとが味なのか食感なのかを複雑に苦味と調和します。

 御猪口まで燗酒のように熱したのかという、ちょっと持つには手が驚く熱さの御猪口に清酒を注ぎ、そう、お米が醸した日本酒の香りの広がりと寸秒おいてやってくる辛口の先にある酩酊の入り口を、鰻さんの滋味ある味わいとともに幾度も廻して廻し変化をたのしむ。

 卯巻、にちかい鰻玉子巻のような握り。此処は、寿司屋の醍醐味なのですから玉子を箸で解して、分解しつつ肴として清酒とともに頂く事としましょう、こればかりは複雑な美味しさを一口で終えるのは勿体なく、こういうたべものなのだ、とちびちび大切にいただく。

 初寿司、岐阜県を中心に展開する寿司チェーンの本店は岐阜と滋賀を結ぶ国道21号線の大垣市内に天守閣の威容をとどろかせています。今回の鰻は鰻祭りという催しの一環として行われていまして、旬の寿司と酒を国道沿いで手頃にふるまう、お勧めの一軒なのです。

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ウクライナ情勢-市街戦突入間近危機のアウディイフカ市街地と爆発相次ぐロシア軍需工場

2024-02-12 07:01:44 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 防衛産業を急激な生産に曝した場合は危険が生じる事をロシアが証明しているものd平時から有事の際の拡張を真剣に検討すべきとおもう。

 ロシア中部ウドムルト共和国中心都市近郊にあるミサイル工場が爆発した、イギリス国防省ウクライナ戦況報告2月9日付発表において概況が示されました。ウドムルト共和国イジェフスク近郊にあるミサイル工場ではイスカンデル弾道ミサイルを生産しており、爆発の様子がSNSに投稿、ロシア国営タス通信は計画的実験による爆発と報じました。

 イスカンデル弾道ミサイルの工場は、ウクライナから1200㎞離れており、また周辺ではUAV等の目撃情報もないため事故とも考えられるとのこと。1月15日にロストフのカメンスキー化学工場、昨年11月26日にはチェリャビンスク戦車工場、11月10日のコトフスク弾薬工場、同10月31日のソリカムスク弾薬工場、軍事工場の事故が多発中だ。

 ロシア国内では軍需工場の事故などが多発していますが、この要因としてロシアウクライナ戦争の長期化により操業人員不足下での無理な24時間操業、工場要員の徴兵による人員不足とずさんな生産計画の追認的了承の日常化、工場施設点検の不備と休眠施設の無理な稼働、揮発性原料や可燃性原料の管理不備などが原因として考えられるとのこと。
■アウディイフカ市街地
 弾薬不足、弾薬不足、弾薬不足、が原因だ。いや日本の安全保障や防衛を視た場合でもようやくこの直近数年間で備蓄重視にきり変えつつありますが弾薬備蓄は上限を考えてはならない事の一例といえる。

 アウディイフカ市街地は2015年にロシア軍が制圧したドネツク国際空港から約5㎞の地域に所在し、E50高速道路と河川に隔てられたアウディイフカそのものが鉄道重要拠点となっています。市街地北側にはピソチヌイカールヤー湖があり、湖に隣接した西側にコークス工場が所在し池沼地帯が北辺を固めています、市街地東側にはH20高速道路が。

 アウディイフカ周辺市街地は、ドネツク国際空港東方にスパルタク、空港東側にはヤコヴリフカ、空港北方にオプトネ、空港北西にヴォーダインの町が、河川沿いに点在している。H20高速道路沿いにクルタバルカとカムヤンカ、アウディイフカ北側にはクラスノホリフカ、アウディイフカ南部にはツアルスカオホタの住宅地がひろがるという地形で。

 市街地が危機的状況にある、これはこの2週間でオプトネとツアルスカオホタでロシア軍が前進し市街地南部に浸透しつつある懸念がある、特にオプトネ東のウクライナ軍防御拠点が孤立しかねない危険な突出部を形成、占領された北方のベゼルとカムヤンカからコークス工場に進出の兆候があり、ウクライナ軍補給路が脅かされているのが現状です。

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