北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度二月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.02.17-2024.02.18)

2024-02-16 20:23:15 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 今週末は九州と沖縄が熱いようです、気温的な意味ではなく行事的な意味で。ただ気温の方も過去にないような他高さと云いますか現状でこれでは四月等はもう桜の季節が終わってしまうのではないかと危惧するところです。

 国分駐屯地創設68周年記念行事、第12普通科連隊創設72周年記念という事で18日日曜日に挙行されます。国分駐屯地は錦江湾の北辺にありまして鹿児島空港が最寄空港です、鹿児島市よりも国分市の方が近く、駐屯地は霧島市広瀬の国道10号線からすこしはいったところにあるのですが、当日は国分大同青果駐車場が一般駐車場として開放されるという。

 第12普通科連隊は北熊本駐屯地第8師団隷下の普通科連隊で、第8師団はもともと10式戦車やUH-60JAといった優秀装備を備えた即応近代化師団でしたが、第42普通科連隊の即応機動連隊改編とともに即応機動師団となり、戦車大隊などを廃止しています。連隊は師団普通科連隊、連隊行事には16式機動戦闘車やFH-70榴弾砲などが参加するとのこと。

 宮古島駐屯地創設5周年記念、早いもので沖縄県の離島警備強化の為の駐屯地が開庁を迎えてから5周年となりました記念行事が18日日曜日に執り行われるとのこと。駐屯地には宮古警備隊が駐屯している。駐屯地創設記念行事では、観閲式と観閲行進を経て訓練展示が行われ、音楽演奏と装備品展示が行われる、キッチンカーも来るよ、とのことでした。

 宮古島駐屯地祭、北門が開放されるといいまして、自家用車と徒歩の方は北門から、ただ駐車場が少ない為に自家用車は出来るだけ乗り合わせて台数を抑制して欲しいとのこと、そして式典会場以外では撮影はご遠慮ください、との事でした。なによりも南西防衛の最前線である駐屯地、昨日の金門島の緊張が明日の防衛出動に繋がるかもしれない駐屯地だ。

 潜水艦&多用途支援艦別府国際観光港一般公開、18日日曜日に予定されています。潜水艦は艦名不開示で、これは潜水艦の行動を秘匿する為なのですが当日には度の潜水艦なのかはしょうかいされますので、海上自衛隊の保有する22隻の潜水艦のうち、どの潜水艦がやってくるかをお楽しみに。多用途支援艦は、げんかい、ひうち型げんかい入港予定、と。

 一般公開は別府国際観光港第4埠頭で公開予定は午前の部が0900時から1200時まで、午後の部が1300時から1600時まで、最終乗艦は1545時までとなっています。潜水艦一般公開、上甲板だけの可能性なのですけれどもそれでも貴重な一般公開です。注意事項として駐車場はりませんので公共交通機関か一般駐車場をご利用ください、とのことでした。

 自衛隊行事の少ない二月ですが、一気に陸上自衛隊と海上自衛隊の3行事が執り行われる訳です。そしてこれは自衛隊が現在注力する南西防衛の最前線を、なにしろ即応機動師団として改編された師団と離島警備部隊に増強される潜水艦部隊の一般公開であり、自衛隊最前線と云いますか、その緊張の只中という九州沖縄で行事が行われるという構図です。

 しかし、これも部隊創設記念おめでとう、とお祭りに終始したいところではあるのですが、現在、金門島周辺が、中華民国台湾の砲身後期艦が不法操業中国漁船を取り締まった際に漁船が転覆し漁民が死亡する事態が発生しています。漁船、中国は漁民を海上民兵として組織化しており、もし何らかの意図がある偽旗作戦であった場合は、緊張が高まり得る。

 金門島は中国本土から2kmの近距離にありまして、台湾海峡有事の戦端はここから始まると危惧されています、単なる自己か意図が介在するかは不明ですが、今週末に一般公開される行事の舞台は、こうした情勢変化を睨み続けている、目をそらせぬリアリズムの延長線上にある自衛隊行事、ということでも見ておくべき行事なのでしょう、遠いですがね。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・2月18日:潜水艦&多用途支援艦別府国際観光港一般公開
・2月18日:国分駐屯地創設68周年記念行事
・2月18日:宮古島駐屯地創設5周年記念行事

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-ロシア軍3M22ツィルコン極超音速滑空兵器実戦使用!

2024-02-16 07:00:56 | 先端軍事テクノロジー
■臨時情報-ウクライナ戦争
 今回ロシア軍が使用した新兵器の性能は日本のミサイル防衛においても大きな脅威であると共に対策を確立させる必要性からその詳細な情報が必要です。

 ロシア軍は新型の3M22ツィルコン極超音速滑空兵器をウクライナへ実戦使用した可能性が高い、イギリス国防省2月14日付ウクライナ戦況報告がキエフ科学捜査研究所分析を引用するかたちで発表しました。ウクライナ当局がツィルコン極超音速滑空兵器の特徴を備えた出力偏向制御装置の一部を残骸から識別し、エンジンの残骸も回収しているもよう。

 3M22ツィルコン極超音速滑空兵器はマッハ9という極超音速滑空兵器で有効射程は1000km、ロシアが次世代の戦略核兵器運搬兵器としてアメリカのミサイル防衛システムを弾道ミサイルの速度と共に低空を滑空する事で回避するためのシステムであり、今後3M22ツィルコン極超音速滑空兵器が多用された場合、ウクライナ防空の深刻な脅威となります。
■3M22ツィルコン
 どこから発射したのか。

 3M22ツィルコン極超音速滑空兵器は、ロシアが開戦直おから多用するキンジャール空中発射弾道ミサイルよりも脅威であるとされています、もっともキンジャールも当初はペトリオットミサイルでは迎撃不能と考えられていましたが、ツィルコンこそ迎撃が難しいとされています。ただ、問題はこのミサイルは海軍用で何処から発射したか、ということ。

 イギリス国防省の分析では、ツィルコンは昨年から配備開始され黒海艦隊の艦艇には搭載出来ない事から、K-300地上配備型沿岸防衛システムを発射用に転用したものと推測しています。ウクライナの防空システムは落下速度の速い弾道ミサイル迎撃でも苦戦を強いられていますが、極超音速架空兵器は不規則軌道をとるためにさらに迎撃が困難となります。
■クピャンスク方面
 クピャンスク方面の展開状況について。

 ウクライナ東部戦線クピャンスク方面に展開するロシア軍の規模について、ISWアメリカ戦争研究所2月2日付ウクライナ戦況報告ではウクライナ軍東部軍集団のイエヴラシュ報道官の発言を引用、クピャンスク方面のロシア軍は人員4万名、戦車500両、装甲戦闘車両650両、火砲430門、多連装ロケット砲150両としています。

 ライマン方面とクピャンスク方面合わせた東部戦線全体でロシア軍は5万7000名という。ウクライナ南方作戦司令部報道官のフメニュク大佐はザポリージャ州とヘルソン州ドニエプル川東岸に展開するロシア軍について、その人員規模は7万名と見積もっており、ロシア軍の損耗は大きな水準となっているが予備人員を補充できる体制としています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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