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【京都幕間旅情】大徳寺,一休宗純が見れば何を思う-撮影禁止の伽藍面は東京の方に投げかけられた重い言葉

2022-06-18 14:10:02 | 写真
■一休さん蓮如持念仏抱き枕
 撮影禁止の伽藍面は今の時代には行きません、こんな声を向けられましてしかし改めてみてみますと日常の散策を一歩前に塔頭へ進むと確かに撮影禁止が多い。

 大徳寺を散策する、その際に余りに人が少ない為にマスクを外してみる。僅かに修学旅行生がこの大徳寺を選んだ背景というものを少し考えてみるのですが、京都五山を回る趣向か、純粋に一休宗純はじめ大徳寺所縁或る僧侶への興味故か、と閑散でも考えてしまう。

 一休宗純、考えてみると室町時代のヒーローといえる一人ですね。狂雲子や破戒僧と呼ばれる僧侶ですが、なにも単なる破天荒と云う訳ではなく応仁の乱という時代に在って反面教師的な振る舞いから禅宗を通じて社会の再構築を試みたという僧侶、一休さんともいう。

 蓮如、本願寺門主蓮如とも親交が深く蓮如を訪ねた際に留守であった為、持念仏阿弥陀如来像を枕に昼寝し、蓮如にそれは私の商売道具だぞと笑われ、なにこれなどは元は金属と樹木よと、唯物信仰に一石を投じた、日本で最初に抱き枕を実践した高僧でもあるのです。

 破戒僧と呼ばれる一休さんのお話しを敢えて思い起こすのは、この一休宗純が中興になった大徳寺は、拝観できるところは特別拝観が数多あるのですが、写真を撮れる場所が余りに少ないという、指摘を知りました。実は拝観よりも散策が多い当方には実感はあまり。

 龍源院と興臨院については撮影ができるのですが、この他については入ったら最後撮らせてくれないものがおおい、いや特別名勝というものもありますので、まったく理解できないかといえば、多少は理解できるのですが、今の時代一部位は、ともおもうのですよね。

 特別名勝に大徳寺方丈庭園が列せられていて、記憶では特別公開も2000年代に撮影出来て、フィルム時代に撮影した記憶もあるのですが、イージス艦のCICでもないのですしちょっと理解できません。お上でさえ行幸の際には御真影の撮影を許される程の現代に、です。

 興臨院なんかは常設公開されていますので、此処が撮影できますと大徳寺の情景をいろいろとお伝えできるのですけれども、特別公開されている所は軒並み駄目、数年に一度の特別公開も撮影は駄目だ、となりますと、今の時代感傷は共有する時代であるようにも。

 孤篷庵の七年に一度の特別公開も行われていましたが。しかし聞いてみますと撮影禁止という、いやはや散策しているだけの大徳寺でふと寄るところは撮影出来た場所がありますので、こう改めて云われた撮影できないをもとに観てみますと、ほんとうだ、と驚く。

 一休宗純がこの話を着たらばどう思うのだろう、別に中傷や毀損の為に撮影しているという訳でもないのです、蓮如さんの持念仏の阿弥陀如来像さんのように釈迦如来さんを抱き枕にさせろという訳でもありません、拝観料の上乗せが要るならば応じるという前提で。

 黄梅院の撮影禁止の理由を聞きますと、前は良かったのだけれども過去に酔客が撮影で揉めたので禁止にしたという僧侶のお話が、なるほど、ここアルコールオッケーにする為に撮影禁止にしたとの事、今度は拝観料を収めた直後にポケットボトルを煽ろうかと思った。

 千利休のように、大徳寺の庭園には明らかにされると法主が切腹ものといいますか刑事罰を迫られる事情でもあるわけでもないでしょうから、御本尊を撮影させろとは言いませんが、全て撮影禁止というのは時代錯誤の塔頭と思うのですよね、それなら拝観謝絶がよい。

 一休宗純がこの話を着たらばどう思うのだろう、室町時代の庭園は幕府が作庭を命じた際には他の寺院や貴族邸宅から巨岩や奇岩を接収したといいますので、室町時代の盗品がばれるのだろうか、そんな事を思うのです。もう少し撮影に寛容であって欲しいのですよね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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