■防衛情報-ウクライナ戦争
北朝鮮軍のウクライナ展開はロシアの北朝鮮軍事技術支援を加速させ朝鮮半島情勢、ひいては我が国防衛にも密接に影響する懸念事項だ。
ウクライナ当局はロシア軍侵攻部隊に北朝鮮軍兵士を確認した、ISWアメリカ戦争研究所10月11日付ウクライナ戦況報告によれば、このISW報告の時点で北朝鮮軍兵士の坑道を確認しており、これは韓国当局者によっても確証されているとのこと。この情報はISWが11日付のワシントンポスト紙の報道を引用するかたちで発表したものです。
北朝鮮軍の兵士がどの規模で戦闘に参加しているかは不明ですが、ISWはこの北朝鮮軍の参加を、2024年夏よりロシア軍が継続している攻勢を長期化させるためにロシア政府が試みている施策の一つとしています。2024年夏からの攻勢は一定の前進を実現しているものの、ウクライナ軍縦深防御によりロシア軍側に夥しい損害が発生している。
ISWはこの段階では踏み込んだ検証を行っていませんが、北朝鮮軍は自前の機械化装備を展開させていないことが問題で、軽装備で投入されたロシア軍スペツナズ部隊は機関銃を含むウクライナ軍機械化部隊に対し、火力で完全に押さえ込まれている状況です。自前の機械化部隊を展開させない北朝鮮軍もまた、大きな損耗を強いられることとなりましょう。■
ロシア軍は10日からクルスク州における大規模な反撃を開始した、ISWアメリカ戦争研究所は10月11日付戦況報告において、クルスク州のグルシコフスキー地区でのロシア軍による大規模な反撃が開始されたことを発表しました。ロシア側は機械化大隊を投入してウクライナ軍を排除したとしていますが、これについてISWは確認が出来ていない、と。
クルスク州においてロシア軍が大規模な反撃を開始した背景には、ロシア軍は秋期の降雨により戦場での機動が制限される状況を懸念している可能性があるとし、秋雨前線がクルスク州に停滞するまえにウクライナ軍をクルスク州から押し出すことを計画している可能性があると分析しています。これは同時に戦線の膠着を回避したい現れ、とも。
戦線の膠着として、秋雨前線により機械化部隊が泥濘期を迎え機動力が成約されるのはクルスク州に限った話では無く、ロシア軍が重視しているドンバス地域占領と占領地拡大にも影響するもので、具体的には秋雨前線が本格的にクルスク州に張り付く前にウクライナ軍を駆逐し、その先にルハンスク州へ兵力を転用する展望が見て取れるとのこと。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
北朝鮮軍のウクライナ展開はロシアの北朝鮮軍事技術支援を加速させ朝鮮半島情勢、ひいては我が国防衛にも密接に影響する懸念事項だ。
ウクライナ当局はロシア軍侵攻部隊に北朝鮮軍兵士を確認した、ISWアメリカ戦争研究所10月11日付ウクライナ戦況報告によれば、このISW報告の時点で北朝鮮軍兵士の坑道を確認しており、これは韓国当局者によっても確証されているとのこと。この情報はISWが11日付のワシントンポスト紙の報道を引用するかたちで発表したものです。
北朝鮮軍の兵士がどの規模で戦闘に参加しているかは不明ですが、ISWはこの北朝鮮軍の参加を、2024年夏よりロシア軍が継続している攻勢を長期化させるためにロシア政府が試みている施策の一つとしています。2024年夏からの攻勢は一定の前進を実現しているものの、ウクライナ軍縦深防御によりロシア軍側に夥しい損害が発生している。
ISWはこの段階では踏み込んだ検証を行っていませんが、北朝鮮軍は自前の機械化装備を展開させていないことが問題で、軽装備で投入されたロシア軍スペツナズ部隊は機関銃を含むウクライナ軍機械化部隊に対し、火力で完全に押さえ込まれている状況です。自前の機械化部隊を展開させない北朝鮮軍もまた、大きな損耗を強いられることとなりましょう。■
ロシア軍は10日からクルスク州における大規模な反撃を開始した、ISWアメリカ戦争研究所は10月11日付戦況報告において、クルスク州のグルシコフスキー地区でのロシア軍による大規模な反撃が開始されたことを発表しました。ロシア側は機械化大隊を投入してウクライナ軍を排除したとしていますが、これについてISWは確認が出来ていない、と。
クルスク州においてロシア軍が大規模な反撃を開始した背景には、ロシア軍は秋期の降雨により戦場での機動が制限される状況を懸念している可能性があるとし、秋雨前線がクルスク州に停滞するまえにウクライナ軍をクルスク州から押し出すことを計画している可能性があると分析しています。これは同時に戦線の膠着を回避したい現れ、とも。
戦線の膠着として、秋雨前線により機械化部隊が泥濘期を迎え機動力が成約されるのはクルスク州に限った話では無く、ロシア軍が重視しているドンバス地域占領と占領地拡大にも影響するもので、具体的には秋雨前線が本格的にクルスク州に張り付く前にウクライナ軍を駆逐し、その先にルハンスク州へ兵力を転用する展望が見て取れるとのこと。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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