■中部方面総監部と第3師団
榛名さんの総監部グルメ日誌は今回兵庫県の有岡城址は城下町に源流を持つ伊丹を散策しましょう。ここも歩み進めると面白くまた楽しい。
舞鶴地方総監部、京都市からは同じ府内とはいえ案外に遠く感じるものです、しかし、お隣兵庫県にもう一つ総監部がありまして、こちらは阪急でいけるとともに往復でも千円でお釣りがくるという気軽さがあり、そしてその総監部の隣には師団司令部もある立地です。
総監部グルメ日誌、総監部といえば、伊丹市の中部方面総監部、つまり兵庫県です。もともと中部方面総監部は宇治市の宇治駐屯地とする構想があったようですが、実際駐屯が決まりますと大阪市には遠すぎ、わたしも奈良線経由で大阪から京都へ戻るとき遠かった。
寿司、やはり気軽にいただく日本のごちそうといいますとお寿司でしょう、実際、夕食にも肴として酒宴の友にもなり、おいしいですし大将と女将の個性にも反映される、単純なようで奥が深いものです。突き詰めれば高級、気軽さを求めれば安価にも、兎に角奥深い。
美しいですよね、鮨は赤身や白身が透き通っていますし、こう、いろいろ並んでいますと、色彩から愉しむ事が出来る。そしてカウンターに座りますと、まさに目の前で調理されているのですから、実況感といいますか、活気を感じる。分らない事が在れば聞けばよいし。
師団司令部と総監部の並ぶ伊丹ですが、実はJRと阪急が中心に並びまして、しかし、伊丹駅と阪急伊丹駅、若干離れているのですね。そしておもしろいのが二つの駅を結ぶように繁華街が形成されているところでして、もともと酒造の街、あわせて美味しいお店も並ぶ。
おまかせ。やはり寿司はおまかせから、このあたりで大将さんの感覚がためされるところなのですが、ねたが大きめの、こう一つ一つに満足感を感じられそうなものでして、そしてこう、マグロとタイという定番は押さえている、たのしみなお寿司さてどこから頂こう。
伊丹市はいまでこそ空港の街であり軍都という風情ですが、実際には当時、伊丹市は今でいう空の都という印象は実はなく、戦後まで大阪第一空港はいまの八尾空港を示すものでした。これが朝鮮戦争をうけ進駐軍が拡大したのですよね、いまみれば八尾より便利です。
ウナギ。やはり日本のごちそうは寿司と両輪を為すのがうなさんですが、伊丹ながら京野菜的な風情とともに、ウナギが握られてお皿で運ばれてきます。すると、この相方は黒ビールからいよいよ清酒というところでしょうか。伊丹といえば、小西酒造、冷やで潤す。
白雪、小西酒造の銘酒なのですが不思議と伊丹では小西酒造のお酒は見かけないところがありまして、護衛艦しらゆき、と同じ名前で入手しやすいという事もあり、個人的には愛飲している日本酒なのですけれども、地元だと当たり前すぎるお酒故の配慮なのですかね。
鮨屋のカウンターに陣取りまして、こう一人前を注文し最初のビールに続いて酒盃を傾けていますと、こう、空間占有権ではありませんが、ゆったりと過ごす特権を頂いた様なものでして、実は盃と似合う文庫本の読書の場としても独り酒を愉しむ貴重な場としている。
巻き鮨は肴には難しい、主食というには個性が強いですし、しかししっかり詰まっているから〆ものなのかと問われますと、織り込まれた交響詩のような具材がなんとなく清酒か洋酒を呼ぶように思える。ただ、肴と云うと巻きずしでは鉄火巻の方が向いているような。
すべて揃うと壮観です、考えてみれば伊丹は京都よりもよほど海に近いのだし、そして伏見と並ぶ灘の酒造りのご当地に近い、つまり洗練されているという。個人的には鮨の大きなネタの迫力もさることながら、持ち込んだ文庫本の小説の続きも気に成る、さあ頂こう。
イタリアン。鮨屋でイタリアン、不思議なものですが、本格江戸前でハンバーグ鮨やサーモンを頼んだら叩き出される、なんていう逸話は良く聞くところでして、そんなお店では回転ずしの最近定番、カリフォルニアロールも駄目でしょう、堂島ロールも多分駄目です。
伊丹の鮨屋でイタリアンロール、スパゲッティーのカチョエペペもアマトリチャーナも出していない御寿司屋さんでイタリアンロール、丁度実は最初の注文に際して威力偵察のように注文してみたいところでしたが、あまり突飛な、と思いまして、しかし好奇心そそる。
しかし、イタリアンロール、云ってみるものだなあ、チーズとトマトピューレにアボガドでイタリアンではないがアメリカンでも無いしフレンチでもない、面白い。もう一つキャタピラロールというのがあるが、なんだろう、74式戦車の形をしているのだろうか、ね。
一口に頬張ってしまうか、ちびりちびりと齧るのか、しかしこうイタリアンなのですから、部位を別々に頂くと崩れてしまうのですよね、物理的にも味覚的にも。でも、面白い。考え事とともに単調に口に運び、気が付くと個性的、これが此処の不思議な太巻き醍醐味か。
定番と清酒と、愉しむ事が出来たのですが、イタリアンロールという、遊び心の、しかし手堅く美味い、そんな味覚を愉しむ事が出来まして。京都から伊丹、阪急だと乗換が多いだけに一寸遠くはなくとも面倒な乗換ですが、その先に、面白い鮨屋が、待っているのだ。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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榛名さんの総監部グルメ日誌は今回兵庫県の有岡城址は城下町に源流を持つ伊丹を散策しましょう。ここも歩み進めると面白くまた楽しい。
舞鶴地方総監部、京都市からは同じ府内とはいえ案外に遠く感じるものです、しかし、お隣兵庫県にもう一つ総監部がありまして、こちらは阪急でいけるとともに往復でも千円でお釣りがくるという気軽さがあり、そしてその総監部の隣には師団司令部もある立地です。
総監部グルメ日誌、総監部といえば、伊丹市の中部方面総監部、つまり兵庫県です。もともと中部方面総監部は宇治市の宇治駐屯地とする構想があったようですが、実際駐屯が決まりますと大阪市には遠すぎ、わたしも奈良線経由で大阪から京都へ戻るとき遠かった。
寿司、やはり気軽にいただく日本のごちそうといいますとお寿司でしょう、実際、夕食にも肴として酒宴の友にもなり、おいしいですし大将と女将の個性にも反映される、単純なようで奥が深いものです。突き詰めれば高級、気軽さを求めれば安価にも、兎に角奥深い。
美しいですよね、鮨は赤身や白身が透き通っていますし、こう、いろいろ並んでいますと、色彩から愉しむ事が出来る。そしてカウンターに座りますと、まさに目の前で調理されているのですから、実況感といいますか、活気を感じる。分らない事が在れば聞けばよいし。
師団司令部と総監部の並ぶ伊丹ですが、実はJRと阪急が中心に並びまして、しかし、伊丹駅と阪急伊丹駅、若干離れているのですね。そしておもしろいのが二つの駅を結ぶように繁華街が形成されているところでして、もともと酒造の街、あわせて美味しいお店も並ぶ。
おまかせ。やはり寿司はおまかせから、このあたりで大将さんの感覚がためされるところなのですが、ねたが大きめの、こう一つ一つに満足感を感じられそうなものでして、そしてこう、マグロとタイという定番は押さえている、たのしみなお寿司さてどこから頂こう。
伊丹市はいまでこそ空港の街であり軍都という風情ですが、実際には当時、伊丹市は今でいう空の都という印象は実はなく、戦後まで大阪第一空港はいまの八尾空港を示すものでした。これが朝鮮戦争をうけ進駐軍が拡大したのですよね、いまみれば八尾より便利です。
ウナギ。やはり日本のごちそうは寿司と両輪を為すのがうなさんですが、伊丹ながら京野菜的な風情とともに、ウナギが握られてお皿で運ばれてきます。すると、この相方は黒ビールからいよいよ清酒というところでしょうか。伊丹といえば、小西酒造、冷やで潤す。
白雪、小西酒造の銘酒なのですが不思議と伊丹では小西酒造のお酒は見かけないところがありまして、護衛艦しらゆき、と同じ名前で入手しやすいという事もあり、個人的には愛飲している日本酒なのですけれども、地元だと当たり前すぎるお酒故の配慮なのですかね。
鮨屋のカウンターに陣取りまして、こう一人前を注文し最初のビールに続いて酒盃を傾けていますと、こう、空間占有権ではありませんが、ゆったりと過ごす特権を頂いた様なものでして、実は盃と似合う文庫本の読書の場としても独り酒を愉しむ貴重な場としている。
巻き鮨は肴には難しい、主食というには個性が強いですし、しかししっかり詰まっているから〆ものなのかと問われますと、織り込まれた交響詩のような具材がなんとなく清酒か洋酒を呼ぶように思える。ただ、肴と云うと巻きずしでは鉄火巻の方が向いているような。
すべて揃うと壮観です、考えてみれば伊丹は京都よりもよほど海に近いのだし、そして伏見と並ぶ灘の酒造りのご当地に近い、つまり洗練されているという。個人的には鮨の大きなネタの迫力もさることながら、持ち込んだ文庫本の小説の続きも気に成る、さあ頂こう。
イタリアン。鮨屋でイタリアン、不思議なものですが、本格江戸前でハンバーグ鮨やサーモンを頼んだら叩き出される、なんていう逸話は良く聞くところでして、そんなお店では回転ずしの最近定番、カリフォルニアロールも駄目でしょう、堂島ロールも多分駄目です。
伊丹の鮨屋でイタリアンロール、スパゲッティーのカチョエペペもアマトリチャーナも出していない御寿司屋さんでイタリアンロール、丁度実は最初の注文に際して威力偵察のように注文してみたいところでしたが、あまり突飛な、と思いまして、しかし好奇心そそる。
しかし、イタリアンロール、云ってみるものだなあ、チーズとトマトピューレにアボガドでイタリアンではないがアメリカンでも無いしフレンチでもない、面白い。もう一つキャタピラロールというのがあるが、なんだろう、74式戦車の形をしているのだろうか、ね。
一口に頬張ってしまうか、ちびりちびりと齧るのか、しかしこうイタリアンなのですから、部位を別々に頂くと崩れてしまうのですよね、物理的にも味覚的にも。でも、面白い。考え事とともに単調に口に運び、気が付くと個性的、これが此処の不思議な太巻き醍醐味か。
定番と清酒と、愉しむ事が出来たのですが、イタリアンロールという、遊び心の、しかし手堅く美味い、そんな味覚を愉しむ事が出来まして。京都から伊丹、阪急だと乗換が多いだけに一寸遠くはなくとも面倒な乗換ですが、その先に、面白い鮨屋が、待っているのだ。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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