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令和二年度九月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2020.09.05-09.06)

2020-09-03 20:15:00 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 台風10号が意外な巨大規模に成長し脅威及ぼす最中ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。懐かしい清水や蒲郡などの艦艇広報の写真とともに行事の話題を。

 今週末の自衛隊行事はありません、やはり新型コロナウィルス感染症COVID-19の感染状況に鑑みてのものです。感染拡大は頂点を超えて抑制傾向にある、とは政府専門委員会の視点ですが、大規模行事実施自粛要請が解除されなければ、艦艇広報一つとっても数千数万があつまり、航空祭となれば十万単位の来場者が集う為に、難しいといえましょう。

 艦艇広報が一つもない、異例の夏が終わろうとしています。艦艇広報、海上自衛隊は例外的にこうしたものを募集対象者と高校生に対して実施しています、イージス艦一隻に事前予約制で数名づつ一日で四十名という、観艦式で千名近くを乗艦させている艦艇がこうした状況でして、しかも密集回避に一般立ち入り出来ない埠頭に寄港、行われているという。

 募集広報に防衛省は必死です。なにしろ防衛副大臣筆頭に公式SNSにおいて募集が集まらず頭を抱えている状況なのですが、要因が廃止された曹候補士制度という終身雇用制度から曹候補学生という、七年間の限定雇用で上位者のみを曹に昇進させるという、非正規公務員制度を取り入れて人件費を縮減しているのですから、非正規雇用に集まらぬ現状です。

 広報を重視し、自衛隊への理解を深めたいというところでしょうが、非正規なのにあんなに拘束時間が長くて残業代も出ないなんて凄いなあ、と尊敬する機運は高まりますが、非正規で継続雇用は七年間まで、しかし32歳までならば一旦解雇されても再試験で二士から再就職できるので40近くまで勤められるよ、という制度も広まってしまいまして、これは。

 最近の若者は凄い、これが率直な印象です。コロナ禍とともに最近の子供も凄い忍耐力、と感心を深めている所でして、曹候補学生制度、曹に昇進できる枠は決まっているのですから、勤怠管理により怠けている曹候補学生を昇進させない、というのは一見合理的で素晴らしい制度に聞こえるのですが、真面目で優秀な隊員でも全員残れない事を意味します。

 平日の帰隊遅延、実際聞きますと曹候補学生は余程のことが無い限り問題を起こさない、何しろ脱柵さえ90年代と比べて大幅に減った、という事ですので、五分から十五分の帰隊遅延が、結局のところ曹候補学生を昇進させない背景になるといいます。しかし、自衛隊は憲法上の軍隊でなくとも軍事機構、時間厳守は社会人として当然だろう、と思うものの。

 鉄道遅延証明があっても平日の帰隊遅延の記録は残る、となるようでして、しかも社会人であっても二曹昇進までは駐屯地の営内居住が原則、つまり長期休暇を除けば曹候補学生は何年も職場に住み込み、課業後の自由時間消灯時間前に外出は認められているが帰隊遅延が年一回あるだけで、下手すると事実上の雇止めとなるのですね。拘束時間は24時間だ。

 曹候補学生制度を思い切って曹候補士制度に戻してみてはどうか、若しくは曹候補学生制度であっても53歳までは士長のまま任用継続できるよう改めてはどうか、または営内居住を即応待機部隊等一部に切替えて駐屯地外に官舎を設置し、個室は無理でも班ごとに大部屋で居住し、課業時間外の門限を廃止してはどうか。非正規雇用を改めては、と思います。

 コロナ禍下で艦艇広報が軒並み中止となっている状況をみますと、なるほど昨年までに艦艇広報に行っておいてよかったなあ、と的外れな事を考えつつ、しかし募集難の実情を聞きますとコロナ不況でも非正規雇用に人気は無く、人材を人財として大切にする組織と、人材は広報努力で勝手に集まってくる、と考える組織の違いを垣間見ました様な次第です。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・今週末の行事なし

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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