イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

日々出会い、変わる喜び!

2009-11-27 | 第二章「五感と体感」

 本質が同じものとの出会いから、新しい理論を生み出したり、そのものの理解を深めたりする。こういう経験は、こころの奥の奥から、喜びが湧き出す。殆ど神秘的な世界といえるかもしれない。

 ニュートンのリンゴとか、パスツールのペニシリンと比べ遥かに微小の話、自分の身の丈での話をちょっとしたい。技術的な話を少しさせていただくが、判らないところは飛ばし(自分も概要しか記憶がない!)、その喜びをすこしでもご理解いただければ幸いである。

 大学生の時、計量心理学のモデルとして、レンズモデルを扱ったことがあった。レンズモデルは数理統計学の重回帰モデルが二つくっついたようなモデルである。数式を見てもエレガントだなという感じはしたが、それを使って実験をする時(学習の研究)、どのような指標を考えるかが問題であった。

 統計の本をいろいろ読んでいる中で、多変量の統計の様々な指標を3次元的に図示することができることを見つけた(例えば相関係数が角度情報のように)。そして、レンズモデルを図で表しているうちに、三平方の定理を使って、レンズモデルを表現できることが分かった。これは、研究室でF先生や仲間とワイワイと中学生でもできる幾何の問題を解いていったのだが、本当に楽しくそれが解けたときは驚いた。同じユークリット空間での話なのがポイントだった。

 図で表現することで、今度は、数式の展開だけでは判らなかった指標の意味付けができて、レンズモデルの理解と実験でどの指標を使うかが明確になった経験がある。視覚的に見ればすぐに判る。

 私のささやかな経験であったが、その時の喜びと感動は特別であった。F先生と喜びを分かち合ったのも楽しかった。

 自分の人生を振り返ってみると、こうした閃きのような経験というのは、いくつかあることに気づく。巨大なものから、微小なものまで。アイデアから悩みの中のサトリや気づきまで。・・・形式はこのケースのような客観的なものもあるが、ごく個人的主観的なものもある。ただ、元を辿れば自分が深くかかわる世界そのものなのであろう。

 様々な出会いから、そして、不思議な導き(これを、高密度デジタル情報というか、聖霊のささやきというか判らないが)の中で、悔いのない人生に最終的に辿り着けば良いな・・・と思う。

(「五感から」 10/16)

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