朝ドラのマッサン。エリーさんも来日時は仰天することが多かったようだが、最近はやや落ち着いてきたようだ。今朝もご飯はうまく炊けないものの、おかゆやおこげはばっちり!でまっさんもおいしくいただいているようだ。
さて、異文化によるストレスのドラマを観ていると、普段空気のようになっている生育史が、実はいつのまにかストレスの一翼である自分の中の理想領域と深く関係して苦しめていることに気付く。母国では、こうなのに日本ではああなっている。それが、ストレス。理想と現実のギャップである。
マッサンの一つのテーマは異文化の克服だと私なりに思っているが、こうした異文化は実は人生の中でいろいろあるものだ。結婚も生育史の違う二人が一緒に生活するのだから、異文化の一種かもしれない。成長して就学、就職。これも異文化との遭遇かもしれない。人生には広い意味での異文化遭遇が結構あるものだ。そして、その中で空気のようであった、自分の生育史がストレスの原因といってもよい。生まれてから20歳くらいまでにつくられた生育史が大きな影響を与えているのだ。
「生き甲斐の心理学」では、こうしたストレスにどう対応し、ストレス曲線を幸福曲線に如何に転換させていくかが大きなテーマになっている。
台風19号は巨大台風として心配だった。しかし、大阪などでは大きな被害が出なくてよかった。その中で最近の防災でのタイムラインの話がニュース等で紹介されていた。上陸時間を推定して、それに合わせて事前にいろいろと手を打っていくという手法だそうで米国での対応を見習ったらしい。大きな防災は一人ではできない。企画・計画を立てて地道に、ステップを踏んだ行動計画を立てて実施しなければならない。小さな一歩が集まることで大きなことができるようになる。
異文化遭遇もある意味同じだ。私がコンピュータ業界から福祉業界に10年前に業種転換したときも、学校に行ったり資格をとったりし、さらにアルバイトをしたりしソフトランディングをしていった。自分の中に夢(自己実現)があったのもよかった。そして、その中では解釈の問題は特に重要だ。今までの生育史の常識を変えて行くようなところがあるからだ。ちょっと間違えば、自己否定・他者否定の負のスパイラルに陥ってしまうこともあるかもしれない。
今日のまっさんでは「おかゆ」そして、バージョンアップ?の「おこげ」が象徴的だった。うまく炊けないごはんで嘆くのではなく、例えば「おこげ」という現実をおにぎりにして、2人でお弁当にして食べる。その中には感謝や満足の世界が現れているようだ。ストレス曲線がみごとに幸福曲線に転換されている。
写真のコスモス。台風でよれよれになったコスモスをもうダメだなと思うか、こんなに頑張っているんだと見るかは解釈の問題。そして、辛いときに感謝の念を思い出し意識することは健全性を獲得するうえでもとても大事だと思う。「生き甲斐の心理学」でも第一領域(感謝・満足の領域)が自分を再統合していくときの柱となることを教えてくれている。
異文化と愛 8/10