生き甲斐の心理学を学んできて役に立ったことはたくさんあるが、その中でもいつも意識しているのはストレス曲線(暗い感情)である。
普段は、それでも気にしないことも多いが、あることが気にかかる・・・ということが一日以上ある場合は、まじめにストレス曲線を思索する習慣をもっている。
意外と単純で効果のある分析方法は、暗い感情というのは自分の抱く理想と現実のギャップであるということだ。そして、自分の理想は何だったか、現実はどうだと思っているのか?そのあたりを思索する。
理想は、自分の理想であり、実は考え方次第で変わる性格がある。現実も同じく考え方次第で変わる。非常に単純な例を挙げてみよう。遅刻しそうで焦っているとしよう。この場合、焦っているという感情がストレス曲線である。
理想は10:30に約束の相手のところに訪問するということ。現実は車の渋滞で10分くらい遅刻する・・・しかし、この理想はどうかと考えると、私のことを熟知し私が遅刻しても余り気にしないAさん・・・ということならば。10:40でもいいかな・・・ということで、理想を低くすればよい。
かりに訪問先が、厳しく大切な訪問で変えられないとすれば、現実を吟味する。携帯電話で連絡すること。車をどこかに駐車させ電車で訪問すること。・・・
こんな風に、現実と理想をいろいろ思索する。通常は、こんな単純なことで何日も悩むことはないが、悩むときにこうした思索をすることで結構不安が解消するものである。意識にのぼらない理想や現実もあるかもしれない。そんなときは心をゆるせる人とのリラックスした話し合ったり、のんびり自問自答(風呂に入ったり)したりでふと気づくことがある。
理想と現実。そしてストレス曲線との関係。これを知っているだけでも結構役立つ。
こころの柔軟体操 10/10