U先生の「生き甲斐の心理学」では聖地にのんびりと行くことを大切にしている。感受性訓練にもなるという。写真は富士山の聖地のひとつ白糸の滝。朝日で滝つぼのあたりに虹がでて素晴らしかった。なお白糸の滝では冨士信仰で有名な食行身禄(江戸時代)が修行をしたとされる場所があった。富士山の烏帽子岳で31日の断食を行ったことで当時の人に衝撃を与えた修行者だ。
聖地で、さまざまな体感を味わう。日本人には穢れと禊・・・そんな古くからの伝統が生活の中にも生きている。清められるという体感はなんともいえない。臨床心理学的にいうと、世間の囚われから解放される感覚、自分の柱というかアイデンティティが整う感覚、そして判断力というか、それが神秘的に整う感覚。まあ、①アイデンティティの統合 ②防衛機制からの解放 ③健全な現実吟味力 と関係が深いのだろう。
富士山の白糸の滝は、いつもすぐに行ける場所ではないが、こうした体感が得られる聖地(自分なり)を持ち、日常的に訪問できると実によいように思う。もちろん新しい年を迎えるにあたっては、聖地に行き心の自由を得ることは大事だと思う。
聖地での作法。恐らく数万年の新石器時代以前からあったと思われる習慣。水で身体を清めるという所作がある。神社仏閣では手や口を清めて参拝するが、私の通うカトリック教会でもお御堂に入るときに聖水盆があり、それで十字を切る。この体感は実に素晴らしい。
一年の計を神社仏閣・教会に行ってからたてる。そして、あれこれといつもの悩みを考えてもいいが、何のために生きているのか?とか、このあたりの深い問題を自問自答するのも一年の計をたてるときには重要かもしれない。
新しい年の迎え方! 2/10