冬至が近づき、間もなく世界的に新しくなる季節がやってくる。私も、来年は一つの節目で昨年と比べても、いろいろ自分の方向について考えることが多く、この年末はいつもに増して大切な時のように感じている。
人生の岐路ということがある。学生のころであったら、志望の学校や専門を選んだり、就職であれば、業種や職種を選んだりする。時には人生の伴侶を選んだり・・・時には、こちらが選んだわけでないのに、仕事を探さなければならなくなったり、病気になったり・・・まあいろいろだ。
人生の岐路。重大な選択をしたりするわけだが、自分のことを振り返ると、意外に大げさな選択というより、なんとなく小さな選択をしているうちに決まってくるように思う。人生は必ずしも劇的に一瞬ですべてが決まるということに満ちているわけでもないようだ。
さて、U先生の「生き甲斐の心理学」では、こうした人生の岐路、時には小さな選択の積み重ねもあるかもしれないが・・・、でどう自分のこころを最適に決めていくかに、大事な視点を提供してくれる。
その視点の一つは、自分が異常な方向に漂っていくのではなく、自分の本来の傾向や方向(天命というのは大げさかもしれないが)に無理なく漂っていくノウハウ。正常か異常かを見極める視点ではないだろうか。
それは、先日も述べたが、生き甲斐の心理学の系統図でいうところの「正常と異常の分かれ道」だ。次のような自問自答が重要なようだ。
①アイデンティティは統合されていて、へんな揺らめきがないか?
②防衛機制がある程度開放されていて、へんなとらわれがないか?
③日常のさまざまな出来事に対し、自分にとって大切なことを識別し判断していくことができるか?
具体的には、Aという流れの中でBという流れが意識に浮かんでくる。AとBの岐路ということかもしれない。こうしたとき、Bの流れを感じつつ①アイデンティティが混乱。②何か自分で嫌になるような防衛機制を感じる。③船頭多くして舟山に登るという・・・難しいことわざを昔習ったが、何か判断がぐじゃぐじゃしている。そんな、体感があるBの流れは要注意だ。
自分にとって自然体でいられる選択。自分にとって大切な柱・・・そんな柱とブレがない選択。まあ、いろいろ感じる問題があるが、静かに心を落ち着け祈りの時間を持つことが一番大事なのだろう。
人は何故悩むのだろうか? 9/10