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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

良い感受性か悪い感受性か?感受性の方向を考える(ビジョン 10/10)

2016-04-14 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 最近、超遅読で本を読む楽しみを覚えたようである。もともとKさんに触発されたのだが、今夏目漱石の「三四郎」を読んでいて二割がた読んだところだ。最近読んだところで、三四郎が野々宮さんのところに泊まった夜に鉄道事故で若い女の人がなくなる鮮烈な場面があった。この部分を読み、高校生二年ごろに襲った自己混乱感を思い出した。ひょっとしたら、当時「三四郎」を読んでいたので(今は内容の記憶は殆どない)、それも遠因だったかななど妄想している。

 感受性というのは何か、先日の勉強会であらためて思索した。五感・体感は人間にとって実に深いものであるが、その反射的な感情と解釈といったらよいかは、その人の育った家庭・文化などの影響を多大に受ける。そして、解釈の方向性といったらよいかは、その人なりの感情生活を決めていく。

 青年期になり三四郎ではないが死に接したりすると、そこで激しい感情が湧きおこる。そして、大体、他者肯定・自己肯定、他者否定・自己肯定、他者肯定・自己否定、他者否定・自己否定の四つのカテゴリーへ解釈が向かう。私が高校生の時に感じた自己混乱感は明らかに他者否定・自己否定の相をもち、強烈だったので思わず蓋(防衛機制で対応)をしたように思う。

 その後何年もたち、生き甲斐の心理学を学ぶようになったが、感受性にも不健康な感受性もあれば健全な感受性もあることを学んだ。無理に、その場で自分の感情や思考の傾向を捻じ曲げる必要もないが、長期的に他者肯定・自己肯定への方向性を心のどこかに残すことは必要だと思う。

 今、青春時代の自己混乱感や当時の自分の在り方を見直すと、確かにそのときは大変だったが、その感情のお陰もあり、何年かたってストレス曲線を幸福曲線に換えることもできたように思う。

 しかし、夏目漱石は偉大だなと思う。図らずもこの一年小説なるものを認める経験をして、初めてわかるところもあるようだ(笑)。

ビジョン 10/10

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