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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

本当に役にたつ情報を得るためには?(分かりやすいって何?2/10)

2017-09-17 | 旅・雑記帳

 世の中には、何でこんなに難解なのだろうかと首をかしげざるを得ないものがある。心理学でもロジャースの19の命題(人格形成理論)というのがあって、勉強会で取り上げたりすると、必ず、原文まで戻って訳が何とかならないだろうかと悩む人が現れる。私もかつてそうだったから気持ちも、良くわかる。

 日本語でもわかりにくいので、例えば命題10の原文を記すと、次のとおりである

The values attached to experiences, and the values that are a part of the self-structure, in some instances, are values experienced directly by the organism, and in some instances are values introjected or taken over from others, but perceived in distorted fashion, as if they had been experienced directly.

 何となく難しいと思われる方も多いと思うが、この中の言葉には幾つかの学術用語が含まれていて、その説明ということになると、この何十倍の文章でも説明がつかないかもしれない。特に心理学の言葉は、本人の体験等に根差すような学術用語なので、説明がさらに難しい。従って、もし誰かが超人的な訳、簡単で分かりやすく誤解のない訳があれば、私は間違いなくそれを使うだろうが、現実には、そんな訳はないだろう。それで今の私は、嫌がれながらも使いつづけている。

 この文章に出会ってから、もう16年は経過した。そして、恐らく何百回となく読んだと思う。読書百篇義自・・とう諺があるが、確かに最近は抵抗がなくなってきた。しかも、読めば読むほど味があり、自分のさまざまな生の経験とつながりつつ、新しい視点が加わったりで飽きない。

 今回のブログのサブテーマもこの命題10を眺めていて出てきたので、ご存じの方は、私の理解の裏を読み取ることができると思う。

 今の世の中は、情報に接したときに、多くの情報が分かりやすくなっている。また、情報発信をする側も、極力分かるように発信している。あるいは分かった気になるように発信している。従って、一日のうちで、悩むような情報(マスメディアやネット情報など公に向けて発信した情報を今回主に取り上げている)に出会うことは稀だ。

 ところで、最近多様性という言葉が世界的に重視されてきたが、多様性という観点から情報を考えると、縄文時代などは多様性の極致の時代だったように思う。食物も数百種類の植物、数十種類の陸上動物、その他多様な水際の動物や魚などもあっただろう。さらに森や海に行けば、それ以上に人に害を与えるような動物や植物で溢れている。その中で、豊かに生きるとは、五感・体感で感知する情報に対する現実吟味の力そのものが勝負なのだ。単一的な情報(しかも怪しげな)だけで動くと、時には生死の問題にまでいきついてしまう。

 命題10の現実吟味の話として、一般的で分かりやすいものに、私は3.11のときの特に原発の問題があると思う。今でも覚えているが、3.11のときには、BBC等のニュース番組だけでなく日常的な番組はテレビから消えた。報道番組ばかりだが、皆同じようである。東京に住んでいた私だが、あわてて地方に避難する人は稀であったように思う。後日に公開された情報によると、本当は実に危機的であった。自分も含めてあわてて東京脱失をしてもおかしくなかった。結果的には、たまたまよかったが。

 情報は、今の世、表面的に聞きながすのが一般的であるが、生死が決まるような深刻な時、あるいは自分の道といった大きな判断をするとき、深刻でないまでも日常の中で目的に向かって無駄なく活動しているとき。本当に重要な情報を得て的確に行動し、つまらない情報に振り回されず暮らす。これが理想だろうが、どうもうまくできていないようだ。

 どうしたら、現実吟味力を高めることができるのだろうか?私は本当に自分を大切にすることは何か、他者を大切にするのは何か。そんな哲学的な自問自答と関係があるように思う。関係ないようである、愛とか慈悲の訓練なのであろう。

分かりやすいって何? 1/10

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森 裕行


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