有用な情報というと、殆どの人は理知的なもの、文章や論理、外的なものに眼を向けがちである。
しかし、最近私が重視しているのは自分の内部の情動、感情。特にストレス曲線である。
何、それと思われる方も多いと思うが。ストレス曲線について、私は10年以上生き甲斐の心理学で学んできた。生き甲斐の心理学のテキストには、ストレス曲線(暗い感情)に関する様々な有用な理論が載っている。有用にもかかわらず、残念ながら日本では、殆ど知られていない。
ところで、折口信夫の死者の書を、最近熟読してきたが、私が注目してきたのは、日本人の情動である。大津皇子の情動、中将姫の情動、・・・
U先生が、臨床心理学で病理かそうでないかを見極めるために、日本の文化を知らねばならないと良く言われる。そして、そのエッセンスとして、①祓いと禊、②恥の文化、③甘えの構造、④幽玄の美、⑤もののあはれ、⑥侘びと寂、を挙げられている。異なる文化圏の欧米の臨床心理学を異文化の日本に適用するとき、これらの要素を知らないと間違えるということのようだ。
ところで、私は、大学生のころから、創造性開発の分野にもずっと興味を持っているが、ロケットの開発で有名な、糸川英夫さんの本を大事にしてきている。そして、最近読み直しているのだが、不思議なことに、日本文化の特長をかなり取り入れている創造理論なのだ。創造行為も最近は個人というよりチームが中心になっていることは明確だ(科学関係のノーベル賞の受賞者も単独というよりチーム的になっている)。それを、かなり昔から取り込んでおられる。甘えの構造的な人間観かがどこかにあると思う。
糸川先生は主に工学の世界ではあるが、情動を重視しているのも面白い。また、糸川先生の人間観も、U先生とは違う、人間=A+BXという式を使っているが、その考えはU先生に似ている。身体(遺伝子)と成育史+αと考えていらっしゃるようだ。
臨床心理学と創造理論は、全く違う方向をめざしているようで、意外に中身は同じなのかなと思う。
今日は、いろいろ話が飛んだが、最近私にとって重要な情報を得たのだが、それはストレス曲線であった。しばらく、それが何であるかよくわからなかったが、熟考して閃き、それで行動した。結果は、今のところ良い方向に向かっているように感じている。
蛇足だが、自分の情動・感情を見極めるのは、かなりの時間をかけて自分をレファレンスに理論を身につけていき、生きた理論としていくことだと思うが、なかなか良き師がいないと難しいものだと思っている。しかし、縄文時代の祖先などはどうだったのだろう。文字がないので当時の文化等は良くわからないまでも、今以上に情動理解は進んでいたのではないかと想像している。分かりにくい自分の感情・情動を認知しうまく理解するのは、かなりの文化力と繋がる。火炎土器などを見るとそう思う。
分かりやすいって何? 3/10
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森 裕行 | |
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