イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

一斉に咲く桜は美しいけど、バラバラもイイネ!(個性の美 1/10)

2012-04-09 | 第十章「今ここでの恩寵」

 何で桜(ソメイヨシノ)は一斉に咲くのか?昔から不思議に思っていたが、最近知ったことでソメイヨシノは同一遺伝子(クローン)の植物とのことであった。同じ遺伝子なので、条件がそろうと同じように咲く。ただ、花は咲いても受粉で交雑し増えるのではなく、接ぎ木とかで増える。(もし受粉したとするとソメイヨシノでない雑種となる)

 したがって、手間をかける人間が介在しないと、桜(ソメイヨシノ)は死滅するそうだ。逆にいうとソメイヨシノがポピュラーになった江戸時代から、日本人は桜を愛でるだけでなく、人工的にコツコツと育て普及してきた歴史があるのだ。

 さて、世の中には同一を好む方向がある。同志、同郷、同じ学校、同じ職場・・・皆さんも私も、それも楽しむことが多いと思うが、同一化を好む中で、異質なものを除外したり、生贄の子羊のように誰かをいじめたり、極端になると国と国の戦争ということもある。

 学生時代に、行動科学で学んだが、均一な組織は、たとえそれが優秀な人の集団であっても、脆弱になってしまう(足を引っ張り合うのだろうか)。これは何か生命の法則のような感じでもある。

 そして逆に、世の中には異質なものを取り入れようとする動きもある。福祉の世界では世界的にノーマライゼーション(等生化)という動きがある。健常者も障がい者も別々に暮らすのではなく、一緒に楽しく暮らそうという運動で、日本もだんだん一般化されつつある。

 雑木林のが単一な林より強いという知恵も働いている。異質を大事にすると、世の中が豊かになるように思う。ただ、こころの防衛機制には同一化はあるが異質化はないので、かなり実践する上では理性優先でドライブをかけるところがある。そして、私の経験であるが、一度なれると異質性の魅力というのはそうとうある。すべて軍配は異質性ということではないが、同一性の中で足を引っ張り合うより、異質性の中で助け合うほうが豊かかな・・・ということを最近私は学んできたようだ。

森羅万象 10/10

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治天の君を想う!(森羅万象 10/10)

2012-04-08 | 第十章「今ここでの恩寵」

 NHKの大河ドラマ「平清盛」を楽しんでいるが、清盛が神輿に矢を射る話は感動的であった(吉川英次の新平家物語も良いが)。

 時代は決して一人の個人が作るわけではないとは思うが、一人がそして今回の場合は神輿への矢が何か時代を象徴しているように見えた。

 7-8世紀に日本(現代に通じる)の原型が形成され、それから藤原摂関政治の時代が約400年続く。そして、その末期12世紀に平清盛が生まれるのだが、本当にこの時代は末期症状であった。藤原氏の政治の間隙を縫うかのように登場した不思議な白河天皇とその政治。院政を始め絶対の権力者(鴨川とサイコロと比叡山以外はOKというような)治天の君となる。

 ただ、この絶対権力者は、ご存じの方も多いと思うが、待賢門院(白河法王の孫の鳥羽上皇の妻)と密通し崇徳天皇を成してしまう。そして、治天の君の負の遺産で時代は大混乱。そして、この異様な状況から保元の乱が、そして平治の乱が生じ、その後源平の時代が生じる。

 今回(先週の日曜)の平清盛の神輿へ矢を放つ事件は、鳥羽法王の心の底に蠢く白河法王への憎しみを怪しげな昇華として描き、清盛が助かる迫真演技を堪能することができ感動した。

 12世紀の時代の病理。そして、そんな時も優しい国民性なのか革命もなく時代が流れていく。

 21世紀の今も、国民全体の生命を脅かした震災と福島原発。これも時代の病理なのであろうが、同じように優しい国民性で曖昧に対応する日本。時代は変わっても日本の文化はさほど変わっていないので、病理に見えても日本社会としては健全なのかもしれない。

 森羅万象 10/10

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日本人のアイデンティティを考える!(森羅万象 9/10)

2012-04-07 | 第十章「今ここでの恩寵」

 長い人類の歴史はミトコンドリアの遺伝子の研究で、画期的に解明されつつある。現在70億人の現世人類の祖先は、意外にも5-6万年前はアフリカに皆起源をもつことがほぼ定説となってしまった。

 困難の中でアフリカを命がけで出立し、先行するネアンデルタール人等と戦いつつ、ユーラシア大陸、ヨーロッパ、オーストラリアと広がり、日本に至る。さらに海峡を渡りアメリカ大陸に広がっていく。

 日本に私たちの祖先がたどり着き始めたのはいつのころだろう。4万年前?もちろん、長い時間の中で、南ルート、北ルート、半島ルートとさまざまな経緯で祖先たちは、それからも到着していったに違いない。

 日本が国として統一し、今の文化の原型を形成したのは、7-8世紀ころである。そのころから、日本人のアイデンティティというか、外国人と異なる心の構造(心理学でいうと、日本人としての正常と異常を識別するためのベースと言おうか)ができてきたようだ。日本人の国民的個性といったらよいか。

 先日の「生き甲斐の心理学」の勉強会では、U先生から日本人を理解するための6つのポイントを教えていただいた。

 1. 穢れと禊 (日本神話の中のイザナギ・イザナミの話など)

 2. もののあわれ

 3. 侘びと寂

 4. 甘えの構造 (土屋健郎先生の著作で有名)

 5. 幽玄の美

 6. 恥の文化 (ベネディクトの「菊と刀」で有名)

日々の生活の中では、私も含め遠い概念なのであるが、少し高い視点から俯瞰するとなるほどと思うことが沢山ある。最近は欧米をはじめ世界のマスメディアの論調(たとえば日本の震災や原発への反応)と比較すると、何かとてももどかしくなる日本の政治や経済の動きも、こうした6つの視点を踏まえてみるとはっとさせられることがある。

 この日本人のアイデンティティともいえる6つのポイント。今日はこれを考えつつ日々の現象を考えてみたい。先日は、原発の再開を巡る様々な論説を楽しんだが・・・

 森羅万象 9/10

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天国はあるのだろうか?(森羅万象 8/10)

2012-04-06 | 第十章「今ここでの恩寵」

 冬に行った東北の被災地。ほんとうに神も仏も信じられない世界というのは、このことだった。多くの命はどうなったのだろう。悲しかった。

 3.11後、私の知っている2人の方が、聖書のヨブ記を読み返したと聴いた。信心深いヨブがどういうわけか悲惨・不幸を経験する話である。神も仏もないような極限の状況から人は何かを信じることが可能か?人類に残された知恵の書である。

 さて、この一か月は、脳科学の本を読んだり、最新の物理学の動向を教えてもらったりした。脳科学の知見は不思議であり、利己的なだけでなく利他的な(自他肯定)生命の本質を明らかにしてくれているように思えた。一方、豊かな感情や思考の世界も、身体と密接に接合しているため、視覚や聴覚と同様に有限で、何となく身体の死とともに無くなることが見えてきたようで不安だった。一方物理学の世界については、この世は分りやすい現象としての3次元の世界+時間の世界ではなく、4次元で想像を絶する量子論の世界をさらに越え、11次元の謎の世界(ブラックホールの内部、ひょっとすると生命の本質までリアルに理解できるかも)を描きつつあるようだった。実に神秘的である。

 一神教の文化の中で、ニュートンやデカルト、ガリレオ、スピノザが生まれ、光と影の強い科学とテクノロジーの世界が現出してきた(真実は神の属性とする考えから科学が生まれてきたのだと思う)。そして、その中で科学は自分を産んだ宗教の世界と溝を開けてきたようだ。

 たとえば、世界で20億人(2002年の統計)の信者数のキリスト教では、ニケアコンスタンチノーブル信条で「死者のよみがえりと、来世の生命を待ち望む」とあるが、この死者のよみがえり(もちろん現世的なよみがえりではないだろうが)をどのくらいの科学者が受け入れたであろうか?しかし、最近の脳科学の本を読むと、心と身体の不思議な関係が明確になってきているようで、身体の復活の意味を再評価せざるを得ない。

 来世や天国の存在、神仏の存在は、否定するものも否定しないものも、残念ながら確固たる証拠をしめせないのが現状だと思う。

 その中で、私は亡くなった人との天国での楽しい再会を信じる。父や祖父母やたくさんの知人と。それは私の信仰ではあるが、キリスト教のオリジナルということでもなく、今から5000年前のエジプトの宗教からのもののようだ。

 森羅万象 8/10

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祈りの季節と祈りの効果!(森羅万象 7/10)

2012-04-05 | 第十章「今ここでの恩寵」

 八王子の朝の気温も最近は5度、10度と暖かくなってきているようだ。そろそろ桜の季節である。

 そして、春は祈りの季節でもある。仏教でもお水取りや花祭り。キリスト教は四旬節から復活祭・・・さらに、昨年の3.11で日本は祈りもちょっとしたブームになってきたようである。

 さて、この一週間、脳科学の勉強をしているが、祈りと脳科学の意外な結びつきがあることを改めて感じている。自他の幸せを祈ることで、脳内物質に変化があるようだ。愛情ホルモンともいわれる、オキシトシンが増えるのは昔からよく聴いたが、ドーパミンやランナーズハイで有名なベータ・エンドルフィンも増えるという情報もある。何か良いことだらけである。

 また、祈りを継続することで効果が増すともいわれる。忙しい生活では、祈りを忘れてしまいがちであるが、起きた時、寝る前など習慣化するのが良いようだ。日本にもそうした生活の知恵があるのか、考えてみると本当に祈りを生活の中に取り入れ大事にしている。もう一つ最近思うのは、何をどう祈るかの大事さだ(マンネリ化しないためにも)。最近Aさんから教えてもらった祈りを今日も祈ろう。

森羅万象 7/10

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