このブログはもう1950回をこえているが、いつも何らかの新しい視点や観点を示したいと考えている。
しかし、それは心がけていることではあるが、なかなか毎回はそういう新しい視点を提供するのは難しい。それらの視点は新聞、テレビや雑誌やまたは私の出席しているドイツ語のクラスの先生やクラスメートの話だったりする。
またはおこがましいことだが、私自身の思いであったり、妻の考えであったりする。それにしてもこんなに何回も書いていると重複は避けられないし、陳腐にもなってくる。それはある程度しかたがない。
もちろんだからと言って開き直るほどまでには傲慢ではないつもりである。いつでも一学生のつもりで学べるところからは学びたいという気持ちをもっている。これはすなわち閉じた観念ではなく、いつも自分の観念とか心を開いていたいと思っている。
体がもう首から上しか自由が利かなくなっている、ある企業家のインタビューが先日のNHKのニュース中にあったが、そういう障碍があるにも係らずこの人の前向きな心のあり方や積極的な生き方をすばらしいと思った。
これは政治的意見としてというよりは単に希望だが、TPPで日本の農業が壊滅してしまうと主張して政治を動かそうとするよりも、TPPがあってもそこから生き延びれるような、方策がないかと知恵を絞ることはできないのか。
確かに政治の圧力はアメリカとか、そういう言い方が許されるならば、資本主義のあくまで利潤を追求の結果としてそのためには他国の利害をも侵してもよいという考えが問題であるかもしれない。だが、小さな努力だけではなく抜本的な考えの転換が日本の農業従事者や農業経営者にできないのか。
逆に、もしTPPがいけないとしたら、どうしたらTPPに入らないで生き抜く方策があるのか。そういうことが十分に想像ができているのかどうか。そのときにはもちろん国の農業政策としての財政的支援に頼るなどということは抜きにしての話である。
そんな夢みたいな事などあるものかといわれるだろうが、要するにTPPを拒否するのであれば、そこまで考えなくてはならない。
私にはTPP問題は正直のところはっきりとはわからない。だから、賛成と反対との二つの立場でちょっと述べてみたに過ぎないが、そこまでみんなが誰でも考えなくてはならないとまでは言えないが、たぶんそういう政策を研究している経済学者とかは考えなくてはならないだろう。
言いたいのは単に主張だけではなくて、具体的な処方箋を示せるか、また現実の事態を改善できる具体策をもっているか。これにかかっている。これは日本でも最大のシンクタンクだと言われている官僚の方々の本当の考えなくてはならないことではないか。
最大のシンクタンクの官僚までそのことのシミュレーションができないとすれば、誰ができるというのだろうか。