昨日、マネキネマの例会でスペイン映画を見た。これはかなり古いスペイン内戦時代の話であり、このことを知っている、日本人ももうそれほど多くはないのではなかろうか。
スペイン内戦は私などにはむしろ文学作品としてはヘミングウエイの「誰がために鐘は鳴る」で知られている。この小説は読んだことはないが、ゲーリー・クーパー主演の映画は見たことがある。アメリカ人のヘミングウエイも共和国側に加勢して参加していたのである。
フランコ総統はファシストではあるが、ヒットラーとかムッソーリーにとは違って戦後も政権を保っており、彼の死後ようやく王政が復古して、普通の議会政治が復活した。
そして、その当時のドイツとかイタリアのファシスト政権はフランコを応援したが、共和国政府をイギリスとかフランスが応援しなかったためにファシスト政権側が勝利を収めた。
息子と妻をファシスト側の空爆で亡くした旅芸人と母とはぐれた子どもを中心としてドラマが展開をする。最後にフランコ暗殺の計画に主人公が加担したわけではないが、その疑いから逃れる前にポルトガル経由でアルゼンチンに逃れようとしたときにファスト軍の将校の銃弾に斃れるという、幕切れである。
その母とはぐれた子どもはその後有名な芸人となり、彼らを回想して劇場で講演をし、昔教わった歌を歌う。
私には話の筋とかが十分にはわからなかった。古い話ではあるが、感動的なストーリーであった。タイトルは「ペーパーバード(紙でつくった鳥)」である。