前にもWKB近似というタイトルでブログを書いたと思う。またまたこれについて調べている。
私など国立大学の工学部でそれこそ30年以上量子力学を教えてきたのだが、学生が工学部生ということもあって、WKB近似は一度も教えたことがなかった。
それが最近とはいっても半年以上も前だが、Mさんという物理学者からこのWKB近似の解説を論文として私の発行している「数学・物理通信」に投稿してもらった。だが、なかなかこの解説を掲載できないでいる。
それで何とかしなければと思ってすこし調べ始めている。Mさんは後藤憲一他編「量子力学演習」(共立出版)のWKBの箇所を解説したものであり、その解説を掲載する価値は十分にある。
だが、それでもなかなか難しい。それで他の文献を調べたりしている。特徴ある解説が大鹿、金野著「量子力学 I 」(共立出版)に出ていた。これはMさんが天下りとして書かれていた解をわかりやすく解説しているところである。
今朝、荒木源太郎著「量子力学」(培風館)にはMさんの説明とはちがって解の積分表示はまったく使っていない。説明もいろいろあるものだと感心してしまう。
しかし、どうしてなのだかわからないが、どうもWKB近似は面倒な感じがある。どうしてなのだろうか。そこをこの際払拭したいと考えているのだが、それを達成できるのだろうか。