物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

困難を克服するには?

2013-10-28 12:07:09 | 日記・エッセイ・コラム

どんな人でも困難に出会わない人はいない。

それは簡単なものなら、生徒の数学の宿題の問題を解くことであったり、また仕事をもっている人なら、自分の携わっている仕事の業績をどうしたら上げられるかであろう。

これはどれもやさしくはない。宿題の問題を解くにはその解き方がわからなければ、テクストをよく読んで、関連した定理の証明のしかたとか例題の解き方からヒントを得るのであろう。もちろん学習参考書に書かれている、いくつかの手法を使ったりする。

比例式がでてきたら、その比をある定数としておき、それを条件として使うなどとは大抵の人が 代数についてどこかで学んで知っている。

しかし、仕事の業績が不振に陥ったときにはどうしたらいいかは誰も教えてくれない。そこで私ならどうするかを考えてみると、まず自分の関わっている仕事がどうして不振に陥っているかの理由を調べてみたり、考えてみる。

なんでもある現象が起きたときにその現象が起こる理由がある。ただ、理由なしに単にある現象が起こるということはない。

その理由がわかれば、つぎにはその理由というか障碍が除去できるものか、除去できないものかの判断がいる。もし除去できるものならば、その除去につとめればよい。

しかし、大体はその障碍を簡単に除去できるものではないであろう。そのときにはその需要があった分野をいままで適用されて利益を上げていた分野から別のまだ需要を感じていない分野に振り向けて新しい需要を掘り起こせないかを考えてみるとよい。

それで一時的にしのぐことができれば、当面の業績の保持をすることができるだろう。

だが、多分に構造不況の場合にはもっと抜本的に考え方を変えねばならない。そのときには前のブログで述べた手法、今までの経験とか技術が部分的に使えるが別の分野に転進できないかと考えることである。その手法が役立つかもしれない。

現在では10年くらいは業績を上げられた業種がそれ以上の年数にわたって業績を上がられるということはほとんど期待できない。会社員には普段の研究というか勉強が必要であり、会社に勤務している人も絶えず自分を向上させていなければ、30年から40年の会社勤務もできない。

技術評論家だった、星野芳郎氏は彼の著書で述べている。小さな改良には原理の変更が必要ではないが、大きな技術の発明には原理の変更が必要であると。

私見では小さな改良を積み重ねることも大切である。そしてそれでも越えられぬ壁があることが判明したときにようやく人は新しい原理を必要とするのである。


将来生き残る産業は?

2013-10-28 11:00:47 | 社会・経済

先日のドイツ語のクラスで「将来生き残る産業は何か(Was f"ur Industrien bleiben noch in der Zukunft?)  」という議論がドイツでしきりに行われているという話が出た。

その一つに運送会社(Bef"orderungsunternehmen)があるという。これはSF映画のスタートレックでは人間などもビーム転送(beamen)できるが、このようなことは現実にはいくら技術が進んでも実用化するとは思えない。

これが困難であるのは物質をエネルギーに変えて再度そのエネルギーを物質に戻すということができないからである。それは情報がすぐに電波で世界中を駆け巡ることとは全く違っている。

そうすると実際にトラック、バス、船、航空機、鉄道等でモノを運ぶ必要はなくならない。いや、モノだけではない。人をも運ぶ交通手段でもある。

妻によるとだんだん人の移動は少なくなるだろうとはいうが、それでも全くなくなることはなかろう。

自宅で勤務して働くということがもっと一般化するかと思ったが、それはそれほどは一般化していない。もちろん、補助的には自宅での勤務もできるようにはなっているとは思うが。

将来まで残る職業はやはり医療、教育、介護に加えて交通運送業であろう。教育はすでに無料のインターネットの講座がどんどん普及しているが、それでも私は人と人とのつきあいとしての学校の意義を低く見るつもりはない。

医療は人間が生きていくために必要不可欠だし、老齢になれば、必ず介護のお世話になる。

ある業種が構造不況に陥ったときにそれから抜け出す方法はなかなか難しい。愛媛県今治市では昔綿織物が盛んであったが、それは他の地方の綿織物産業に地位を奪われてしまった。

そして、今治では綿織物に近いが、それとは違う、タオルの製造に特化して、成功をしている。これは構造不況に陥った業種や分野の脱出とか展開のための一つのやり方を示している。

すなわち、今まで持っていた、技術経験を生かしながら、それでも違った分野への進出を意味している。これは一つのヒントであろうか。