物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

智恵泉(ちえいず)

2013-10-09 12:02:54 | テレビ番組

智恵泉(ちえいず)はNHKの火曜日の夜のEテレの番組である。

先週から夏目漱石を取り上げている。彼を慕って訪問する若い人が多くて、漱石がそれらの人の個性を見抜いて適切な指導を書簡等でされたことによって多くの人材育成に大きな力があったという。

夏目漱石はもちろん彼の小説で有名であり、森鴎外と並んで明治の二大文豪である。文学者の塩田良平さんが昔「森鴎外の小説は年をとってくるとますます味わい深いものになってくる。一方漱石の小説は若い時に読んでも年をとって読んでも同様におもしろい」と言われていた。

これほど適切に二人の特徴を表した評を私は知らない。

しかし、湯川秀樹博士はあまり夏目漱石の小説がお好きでなかったように私には思われた。特に小説の「坊ちゃん」については「中央(東京)の地方蔑視だ」というご意見であった。

私などは松山に40年以上も住んでいるのだが、若いときに博士からそういうご意見を伺うまではそんなことを考えたこともなかった。私の感覚は鈍磨している。


ヒッグスにノーベル賞

2013-10-09 10:56:47 | 物理学

ヒッグスが今年度のノーベル賞をもらった。ヒッグスの方の名はもちろん知っていたが、もう一人のアングレールの方は失礼ながら名前も業績も存じ上げなかった。

テレビのニュースで聞いたときにヒッグスはすぐにわかったが、もう一人の方の名はわからなかった。今日新聞を見てようやくわかったが、まったく名前を知らなかった。

以前に電弱理論でグラショウ・サラム・ワインバーグがノーベル賞を受賞したときにもちろんグラーショウの名は知っていたが、電弱理論の先駆的な研究をしていたとは知らなかった。

まあ、私は工学部に勤めて素粒子の研究から遠ざかったからある意味ではしかたがないけれども、それくらいは知っているべきであったろう。

グラショウはむしろ大統一理論の提唱者としてしか知らなかった。グラショウの自伝によれば、ワインバーグとはニューヨークのブロンクスの高校の同級生だったとかで同級生がノーベル賞をもらうという数少ない例の一つになっている。