岩波書店のPR誌『図書』の巻頭は「読む人、書く人、作る人」である。
そして毎月このどれかの範疇に入る人が巻頭言を書いている。もっとも今日の話題はこの『図書』のことではない。
わたしは基本的に書く人であって、読む人ではないと思ってきたが、最近はそうでもない。というのはサーキュラー『ドイツ語圏とその文化』2号の原稿を書くために私としては珍しく「読む人」に徹している。
とはいえ、読むだけでは仕事にならないのはいうまでもない。読んだことのいくばくかはこれらのサーキュラーの原稿に反映しなくてはならない。
ということで、数日前から『ドイツ語圏とその文化』2号の原稿を細々と書き始めている。書き始めたからと言ってそんなに簡単に完成はしない。
だが、今回はかなり読むことが必要だった。まだ十分に読んだとは思っていない。だが、書きながら、読み、読みながら、書く段階に至ったと思ったので、書き始めた。
だが、今は書き始めてはいるが、基本的には読む作業が中心であろう。